ベトナムといえばコーヒーとビール。そんな印象があると思いますが、私が意外とよく飲んでいるのがコンブチャです。カフェや飲食店で、Star Kombucha や、大手 Vinamilk の「HAY ĐẤY」あたりを、食事のついでに一本。お酒を飲まない日の選択肢として、すっかり定着しています。
日本ではまだあまり馴染みのないコンブチャ。ベトナムでこれだけ気軽に飲めるのが、正直ちょっと不思議なくらいです。
ベトナムのコンブチャは「アレンジ」が面白い
ベトナムのコンブチャの何が面白いかというと、味のバリエーションと、ひねりの効いた一杯の多さです。桃やグアバ、レモングラス、マンゴーといったフレーバーは当たり前。ブランドごとに個性があって、飲み比べるだけでも楽しい。
個人的にいちばん好きなのが、Pizza 4P’s のホエイを使ったコンブチャです。自家製チーズを作るときに出るホエイ(乳清)を無駄にせず、ドリンクに活かした一杯。捨てるはずのものを、おいしい飲み物に変えてしまう発想がいい。ピザとチーズの店で、その副産物の飲み物を頼む、というのも面白いものです。
こういうアレンジ系に、次々と出会えるのがベトナムのコンブチャの醍醐味です。桃やグアバのような王道フルーツから、レモングラス、青い花のバタフライピーまで、店やブランドごとに顔ぶれが違う。新しいフレーバーを見つけるたびに、つい試したくなります。
そんな中で知った「Junbucha」
あれこれ飲んでいるつもりでしたが、最近まで知らなかったのが Junbucha(ジュンブチャ)です。一般に、コンブチャは紅茶と砂糖、Junbucha は緑茶と蜂蜜で仕込むといいます。それだけの違いで味わいはよりまろやかになり、「コンブチャのシャンパン」と呼ばれることもあるそうです。
これを「ベトナム初の Junbucha」として掲げているのが、ハノイの Necta。バーディン区の Đặng Tất 通りに専門のタップルームがあり、樽から注ぎたてを飲めるといいます。緑茶と蜂蜜、と聞くと、ベトナムの抹茶好きとしては気になって仕方ありません。これはまだ飲めていないので、次の宿題です。
大手までが乗り出してきた
コンブチャがここまで広がっている証拠だと思うのが、あの Vinamilk の参入です。ベトナム最大手の乳業メーカーが、2025年に「HAY ĐẤY」というコンブチャを出しました。6か月かけて仕込むタイプで、バタフライピー(青い花)や紅茶のフレーバーがある炭酸コンブチャです。
国産の草分け Star Kombucha、Junbucha のパイオニア Necta、そこに大手まで加わった。一部の健康好きの飲み物から、街で当たり前に買える一本へ。この数年の変化の速さは、いかにもベトナムらしいと感じます。
ビールもコーヒーも大好きですが、コンブチャもよく飲みます。とくに Pizza 4P’s のホエイのコンブチャは、チーズ作りの副産物を活かしているのが面白くて、行くと つい頼んでしまいます。アレンジ系が次々と出てくるので、飽きません。
ひとつ不思議なのは、これだけおいしくて種類も豊富なのに、日本ではコンブチャがあまり広まっていないことです。腸活の飲み物、というと少し身構えてしまうのかもしれませんが、ベトナムのように「食事のついでの一本」くらいの気軽さで飲めたら、もっと広がる気がします。
そして、まだ飲めていない Junbucha。緑茶と蜂蜜という組み合わせが、どうにも気になります。次にハノイに行ったら、Necta のタップルームに寄って試してみるつもりです。
不思議なのは、日本であまり見かけないこと
ベトナムでこれだけ気軽に飲んでいると、逆に不思議に思うことがあります。日本では、コンブチャがあまり広まっていないことです。
理由はいくつか思い浮かびます。名前が「昆布茶」と紛らわしいこと。「腸活の飲み物」と紹介されると、どこか健康食品めいて身構えてしまうこと。日本ではまだ専門店や輸入品が中心で、値段も高めなこと。
でも、ベトナムで飲んでいるコンブチャは、もっと肩の力が抜けています。食事のついでに一本、のどが渇いたから一本。その気軽さこそが、広まる鍵なのかもしれません。日本でも、こんなふうに飲めたらいいのにと思います。
日本でも、もっと気軽に
コーヒーとビールのとなりに、静かに定着したコンブチャ。フレーバーの豊富さも、ホエイを使うようなアレンジの自由さも、ベトナムならではの面白さだと思います。
銘柄や飲める場所を詳しく知りたい方は、ベトナムのコンブチャ完全ガイドにまとめました。ビールやコーヒーの話はベトナムのクラフトビールとあわせてどうぞ。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
