ベトナムのタクシー事情を知ろう
ベトナムの都市を旅するとき、タクシーは欠かせない移動手段です。
ホーチミン、ハノイ、ダナンといった主要都市では、タクシーが街中を走り回っており、観光客にとって便利な交通手段として定着しています。しかし、便利さの裏には注意すべき点も潜んでいます。メーターを使わないぼったくりや、偽タクシーの存在など、知らずに乗車すると思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があるのです。
本記事では、会社名や車体色だけに頼らず、手配、乗車照合、支払い、トラブル時の退避までを順に解説します。どの会社・アプリでも安全を保証することはできないため、現地で再確認できる判断基準を持つことが目的です。
信頼できるタクシー会社の選び方
大手タクシー会社3選
ベトナムで安心して乗れるタクシー会社を知っておくことは、旅の安全を守る第一歩です。
VINASUN(ビナサン)はホーチミン市などで見かける事業者ですが、車体色、制服、メーター、大手という条件だけで正規車両や適正請求を保証できません。公式アプリ、公式電話、ホテルの手配、正規乗り場を使い、乗る前に車両番号を照合します。
MAI LINH(マイリン)も候補の一つですが、緑色の車体や制服だけで本物とは判断しません。現在の営業地域と連絡先を公式情報で確認し、流しの車両より手配記録が残る方法を優先します。
Xanh SMもアプリ等で手配できる移動サービスの候補です。営業地域、車種、支払方法は変わるため、公式案内で確認します。電気自動車や高い評価は個々の運行の安全保証ではありません。
偽タクシー「白タク」に要注意
大手会社を模倣した「白タク」には絶対に乗らないでください!
無許可・模倣車両を外見だけで確実に識別する方法はありません。車体色や日本語で話すこと自体を証拠にせず、空港や観光地で客引きについて行かない、公式カウンター・アプリ・ホテルを通して手配する、車両番号を照合するという行動で避けます。
配車アプリGrabの使い方
Grabアプリの基本情報
東南アジア全域で利用できる配車アプリ、それがGrabです。
Grabでは車両・運転者・経路の記録や行程共有機能を使えます。ただし、不正や事故が起きない保証ではありません。サービス種別によっては表示額が確定運賃ではなく、GrabTaxiはメーター料金や追加費用で変わる場合があります。予約画面の条件を毎回確認してください。
運賃と到着時間は距離、需要、渋滞、車種、空港料金などで変わるため、旧稿の円換算を現在の相場として使えません。予約直前のVND表示、料金内訳、サービス種別を確認し、固定料金かメーターかを見分けます。
Grabの利用手順
使い方は驚くほどシンプルです。
出発前にアプリをインストールし、SMS認証、支払方法、緊急・行程共有機能まで確認します。Wi-Fiで配車操作ができても、乗車地点で運転者と連絡し経路を追うには継続した通信が必要です。現地SIMやeSIM、モバイル通信の代替手段を用意してください。
利用できる支払方法はアカウントやサービスで異なります。目的地を入力しても、入口、道路規制、降車場所の確認が必要になるため、現地語表記の住所を保存します。乗車前に表示された車両・運転者と実車を照合し、行程を共有してください。
タクシーの乗り方と注意点
タクシーの呼び方
流しのタクシーを止める習慣や表示は日本と同じとは限りません。手配記録が残る公式アプリ、ホテル、空港の正規カウンター・乗り場を優先します。
主要な観光地やホテル、ショッピングモールの周辺が便利です。空車ランプが点灯しているタクシーを見つけて手を挙げて合図しましょう。タクシーが停車したら、行き先をドライバーに伝えます。ただし、バイクが多いため接触事故には十分注意してください。
ホテルから直接移動する場合は、フロントにお願いすると信頼できるタクシーを呼んでもらえます。配車係がいる場合は、車体番号や乗車場所が書かれたインフォメーションカードを渡してくれることもあるので、乗車時に受け取りましょう。
乗車時の重要チェックポイント
ドアは自動では開きません!
ベトナムのタクシーは日本のように自動で開閉するわけではないので、ただ待っていても開きません。配車係がいる場合は開けてくれますが、基本は乗客が自分で開けて自分で閉めます。
行き先は同名施設の取り違えを避けるため、現地語の正式名称、住所、入口を地図で示します。運転者への先入観ではなく、渋滞や規制で経路が変わる可能性を踏まえて現在地を確認し、不自然なら落ち着いて理由を尋ねます。
乗車したら、必ずメーターが正常に動いているか確認してください。「メーターを動かすのを忘れていた」と通常より多い金額を請求されるケースや、メーターの上がり方が異様に早く短距離で高額な請求をされるケースがあります。
車体番号を控える習慣を
トラブル防止の秘訣は記録です。
ベトナムのタクシーには、車体後部・フロントガラス左上・座席後頭部に車体番号が記されています。トラブルにあった時や忘れ物をした時のために、番号を控えておくと安心です。そういった素振りをすることにより、ドライバーの不正抑制にもつながります。
料金相場と支払い方法
タクシー料金の仕組み
料金の感じ方は為替と距離で変わります。安いという印象より、VNDの桁、料金方式、追加料金を確認することが大切です。
初乗り、距離単価、最低料金は会社・車種・時期で異なり、旧稿の固定額や円換算は現在の保証になりません。乗車前に公式料金表またはアプリの内訳を確認し、通貨がVNDであることと桁数を見ます。
空港から市街地までの料金と所要時間は、ターミナル、目的地、渋滞、需要、料金改定、空港・有料道路料金で変わります。旧稿の固定額を交渉材料にせず、空港公式カウンター、ホテル送迎、配車アプリを比較し、乗車地点と追加料金を予約時に確認してください。
出典 NEWT「ベトナムのタクシーの乗り方ガイド!料金や呼び方、アプリでの呼び方も」より作成
メーター表示の読み方に注意
支払い時に混乱しやすいポイントがあります。
メーター表示の桁や単位は車両ごとに確認し、すべて「表示×1,000」と決めつけません。乗車時に初期表示と料金表を見て、降車時は運転者の口頭額だけでなくメーター、領収書、アプリ内訳を照合します。
VINASUNとMAI LINHでは、クレジットカード払いのできるタクシーも増えてきています。ただし、現金での支払いを避けられない場合もあるため、小額のお札を準備しておくことをおすすめします。高額紙幣しか持っていないと、つり銭詐欺に遭う可能性があります。
ぼったくり・トラブル対策
よくあるトラブル事例
知識があればトラブルは防げます。
過剰請求のケースでは、事前に交渉した料金よりも大幅に高い金額を請求されたり、降車時にチップを強要されることがあります。メーター不正操作では、ドライバーがタクシーメーターを改ざんして料金を吊り上げていたり、そもそもメーターが壊れていてドライバーの言い値で払わされることも。遠回りされるケースでは、目的地に向かう際にわざと遠回りされ、余分な料金を請求されます。
防犯対策10選
以下の対策を実践しましょう。
1. 料金方式を確認する:公式アプリ・料金表で固定料金かメーターか、空港・有料道路料金が含まれるか確認します。正規メーター車で不用意な個別交渉はしません。
2. 運転手の名前を控える:メモや写真でドライバーの名前や車両番号を記録しておきます。
3. 手配記録を残す:予約画面、車両番号、時刻、乗降場所、領収書を保存します。無断録音・撮影は法令や安全面の問題があるため、相手を刺激してまで行いません。
4. 声をかけてくるタクシーには乗らない:向こうから声をかけてくるタクシーは白タク(無許可タクシー)のことが多いです。
5. 現金での支払いを避ける:可能であればアプリでの決済を使い、現金のやり取りを最小限に抑えましょう。
6. 小額のお札を準備する:高額紙幣しか持っていないと、つり銭詐欺に遭う可能性があります。
7. アプリで行き先を確認する:目的地の位置をアプリで確認し、遠回りされないようにしましょう。
8. 使えるシートベルトの車両を選ぶ:乗車前に後席ベルトを確認し、壊れている車両は可能なら乗らず再手配します。手すりにつかまることはシートベルトの代わりになりません。
9. 不安を感じたら安全な場所へ:走行中に飛び降りたり強く対立したりせず、営業中のホテル、商業施設など人とスタッフのいる場所で停車を求め、アプリの緊急機能や支援先を使います。
10. 降車時に車内を確認:座席、足元、ドアポケットを見ます。忘れ物の返却可否は一律ではないため、予約履歴、車両番号、領収書を使い、すぐ事業者へ連絡します。
子どもを乗せるときの注意点
家族旅行の際は特に注意が必要です。
大人の膝抱きは衝突時に子どもを守れず、安全な代替策ではありません。必要な種類のチャイルドシートを使える車両・送迎会社を旅行前に予約し、年齢・身長・体重、取付方式、後席ベルトを確認します。用意できない場合は、移動計画や事業者を見直してください。現地法令も渡航時に確認します。
乗車前30秒の確認手順
- 公式アプリ・公式カウンター・ホテル経由で手配する
- 車種、色、ナンバー、運転者を予約画面と照合する
- 行き先の正式名称・住所・入口を現地語で表示する
- 固定料金かメーターか、追加料金と支払方法を確認する
- 後席のシートベルトを締め、子どもは適合する座席を使う
- 行程を共有し、アプリ外の車両・目的地変更には応じない
- 降車後も領収書と予約履歴を必要な期間保存する
トラブル時は正しさを証明することより、明るく人のいる場所へ移ることを優先します。安全にできる範囲で記録を残し、アプリ・タクシー会社・ホテル・警察へ相談してください。緊急機能や行程共有は、必要になってから探すのではなく出発前に一度開いておくと実際に使いやすくなります。
まとめ:安全なタクシー利用で快適なベトナム旅行を
ベトナムでのタクシー利用は、正しい知識があれば安全で快適な移動手段となります。
信頼できるタクシー会社(VINASUN、MAI LINH、Xanh SM)を選び、配車アプリGrabを活用することで、ぼったくりのリスクを大幅に減らせます。乗車時にはメーターの確認、車体番号の記録、行き先の明確な伝達を忘れずに。料金相場を把握しておけば、不当な請求にも気づきやすくなります。
白タクには絶対に乗らない、声をかけてくるタクシーは避ける、小額のお札を準備しておく。これらの基本的な対策を実践するだけで、トラブルの多くは防げます。初めてのベトナム旅行でも、この記事の情報を活用すれば、安心してタクシーを利用できるでしょう。
ホーチミン、ハノイ、ダナン、どの都市でも、タクシーはあなたの旅を快適にサポートしてくれる頼れる相棒です。安全対策をしっかり行い、ベトナムの魅力を存分に楽しんでください。



