ダナン中心部から南へ約69km、タムタイン海岸で「タムタイン海フェス2026(Tam Thanh – Biển xanh vẫy gọi)」が開かれ、鯨や鮫、巨大タコやイカをかたどった大凧が青い海の上を泳ぎました(2026年6月28日、トゥオイチェー紙報道)。開催は6月25日から28日までの4日間。混雑するダナン市内のビーチとは別の静かな海辺に足を延ばしたい在住者・旅行者にとって、行き先の候補が一つ増えました。
空を泳ぐ鯨・鮫・巨大タコの凧
今回いちばん人を集めたのが、海の生き物をかたどったアート凧の実演です。招かれたのはホイアンの凧クラブ「Hoi An Kite Club」。約10名のメンバーが、鯨・鮫・タコ・イカなどの形をした大凧を約50張、海の上に舞わせました。数メートル規模の立体的な凧が潮風を受けて泳ぐように動く様子は、地上から見上げると本物の海中を見ているようだと現地メディアは伝えています。海フェスに合わせて集まった家族連れや若者が、砂浜からスマートフォンを向けていました。
凧のモチーフに海の生き物が選ばれたのは偶然ではありません。ベトナム中部の漁村には、鯨を漁師の守り神として祀る「カー・オン(Cá Ông)」の信仰が古くから根付いています。海の恵みへの感謝と、海辺の暮らしそのものを空に描く。タムタインの凧は、この土地の海への思いを来場者に見える形にしています。
そもそもタムタインはどこにある
タムタインは、以前はクアンナム省タムキー市に属した海辺の集落でした。2025年7月1日の行政区再編でクアンナム省がダナン市に統合され、現在はダナン市クアンフー坊(Quảng Phú)の一部になっています。「ダナンのビーチ」と呼べるようになったものの、実際の位置はダナン中心部から南へ約69km。車で片道1時間半ほどの距離にあり、ミーケービーチのような繁華な海岸線とは空気が違います。
タムタインの名を知られたきっかけは、2016年に韓国のアーティストらと地元住民が漁村の壁を絵で埋めた「壁画村」でした。その壁画村と同じエリアの海辺で、今回の海フェスが開かれています。壁画さんぽと海フェスをまとめて楽しめる立地は、日帰りの寄り道先として使い勝手が良い点です。過去の海フェス開幕の様子は壁画村タムタインの海フェス開幕を伝えた記事でも紹介しています。
凧以外も盛りだくさんの4日間
海フェスは凧だけのイベントではありません。会期中はタムタインの砂浜と海辺の広場を舞台に、複数の催しが同時に走ります。「クアンフー・サマーカラー2026」という地域の夏企画の一環として組まれており、地元の食や暮らしを一度に体験できる構成です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | タムタイン海フェス2026(Tam Thanh – Biển xanh vẫy gọi) |
| 会期 | 2026年6月25日〜28日(4日間) |
| 会場 | ダナン市クアンフー坊 タムタイン海岸・海辺広場 |
| 凧の実演 | ホイアンの凧クラブが約10名で参加、大凧約50張 |
| ダナン中心からの距離 | 南へ約69km(車で片道約1時間半) |
| 主なモチーフ | 鯨・鮫・タコ・イカなど海の生き物 |
凧の実演のほかに、「海が歌う石(Đá hát trùng khơi)」をテーマにした観賞石アート展、地域の名産を集めたOCOP商品と食のブース、トゥオンザン川(Trường Giang)でのカヤック体験、子ども向けの絵画コンテスト「タムタイン・海が語る物語」、砂の彫刻、伝統将棋大会や遠泳大会など、海と川の両方を使ったプログラムが並びました。食べて、遊んで、地元の産品を買って帰る。観光地というより、地域の夏祭りに旅行者が混ざる感覚に近い場です。
ダナンからの行き方と回り方のコツ
タムタインへはダナン中心部から国道1A号を南下し、旧タムキー市街を経由して海側へ入るのが基本ルートです。片道約69km・1時間半前後を見ておけば余裕があります。個人で動くならタクシーか配車アプリ、グループならチャーター車が現実的で、レンタルバイクで走る旅行者もいます。公共バスもタムキー方面へ出ていますが、本数と乗り継ぎを考えると、時間の読める車移動のほうが日帰りには向いています。
回り方は、午前中に壁画村を歩き、日差しが和らぐ夕方に海辺の凧やイベントを見る流れが快適です。凧は風がある時間帯ほど映えるため、日中から夕暮れにかけてが狙い目。夏場の中部は日差しが強いので、帽子と水分は必須です。ダナンから同じ南方面には他の見どころも点在しており、こうした穴場を組み合わせる旅の考え方はダナンの新しい顔を伝えた記事もあわせて参考になります。
「混まないダナン」を探す人への一枚
ダナン旅行はミーケービーチやバーナーヒルズが定番ですが、リピーターや在住者ほど「人の少ない海」を探しています。タムタインは中心部から片道1時間半という距離がハードルになる一方、その距離こそが静けさを守っています。凧の海フェスは会期限定の催しですが、壁画村と広い砂浜そのものは通年で楽しめるため、フェスの時期に合わせて訪れれば見どころが二重になります。
行政区の再編でタムタインが「ダナン市内」になったことは、旅行者にとっても地味に効いてきます。ダナンを拠点にした周遊プランに、これまで別の省だった海辺を無理なく組み込めるようになったからです。定番のビーチに一日、南のタムタインに一日。こうした二拠点の使い分けが、これからのダナン旅の一つの型になりそうです。
よくある質問
タムタイン海フェスの凧はいつ見られますか
2026年の海フェスは6月25日から28日までの4日間の開催でした。凧は風のある日中から夕暮れにかけてよく舞うため、時間に余裕があればその時間帯を狙うのがおすすめです。凧の実演は会期限定の催しですが、壁画村と海岸そのものは通年で訪れられます。
ダナン中心部からタムタインまでどれくらいかかりますか
ダナン中心部から南へ約69km、車で片道1時間半ほどです。国道1A号を南下して旧タムキー市街を経由します。日帰りならタクシーや配車アプリ、チャーター車など時間の読める車移動が向いています。
タムタインは今どの行政区に属していますか
2025年7月1日の行政区再編で、旧クアンナム省タムキー市の一部だったタムタインはダナン市クアンフー坊(Quảng Phú)に統合されました。現在は「ダナン市内の海辺」として、ダナンを拠点にした旅行プランに組み込みやすくなっています。
参照元
Tuổi Trẻ: Hàng chục con diều cá voi, cá mập khổng lồ ở biển Tam Thanh
Việt Nam News: Tam Thanh Sea Tourism Festival 2026 to open on June 25
VietnamPlus: Lễ hội “Tam Thanh – Biển xanh vẫy gọi” kích cầu du lịch phía Nam Đà Nẵng
