ホーチミン市1区、サイゴン大聖堂(ノートルダム大聖堂)にほど近いNguyen Du通りで、バターとにんにく・ヌクマムで焼き上げる干しイカ「Mực khô chiên nước mắm bơ tỏi」の屋台が連夜の行列を生んでいる。営むのはフエ出身、54歳のDao Huu Theさん。1992年にホーチミン市へ移り、1997年初めからカートでの販売を始めた。
若い客たちがSNSに投稿したことで一気に拡散。営業が始まる夕方5時ごろになると人が集まり、注文を待つ列ができる。
大聖堂前の名物屋台
屋台が出るのは1区のNguyen Du通り、サイゴン大聖堂のそば。Theさんは午後5時ごろから店を開け、一晩で10キロ以上の干しイカを売り切る。注文が殺到するため、助手が客の名前と注文を手書きのリストに記録していく方式をとっている。
30分待ちの行列とSNS拡散
人気のため客は最大30分ほど待つこともある。火付け役は若い客のSNS投稿で、写真や動画が広がって連夜の行列につながった。手書きリストで順番をさばく光景そのものが、屋台の名物になっている。
価格と一品の中身
看板メニューはバター・にんにく・ヌクマムで焼いた干しイカ。価格を整理すると次の通り。
| 項目 | 金額(VND) | 円換算の目安 |
|---|---|---|
| 1人前の価格 | 10万〜16万VND | 約570〜910円 |
| 仕入れる上級干しイカ(原価) | 約130万VND/kg | 約7,400円/kg |
| 一晩の販売量 | 10kg超 | — |
※1万VND≒約57円で換算。
店主のこだわり
Theさんは品質に強くこだわる。「油は毎回新しいものを使い、一回ごとに鍋を丁寧に洗う」と語り、揚げ油を使い回さず、バッチごとに鍋を念入りに清掃する。上級グレードの干しイカを使う点も、原価の高さに表れている。
旅行者が訪れるなら
サイゴン大聖堂周辺は観光の定番エリアで、夜の街歩きと合わせて立ち寄りやすい。営業開始の午後5時ごろは比較的並びが短い時間帯。混雑のピークを避けたい場合は早めの時間を狙うとよい。屋台料理ながら原価の高い上級イカを使う一品は、サイゴンの夜の食べ歩きで覚えておきたい存在だ。
まとめ
1997年から続くTheさんの屋台は、SNS拡散で改めて脚光を浴びた。フエ出身の店主が守る「油を使い回さない」という地道なこだわりが、連夜の行列の土台にある。大聖堂前の灯りとともに、サイゴンの夜の名物として定着しつつある。
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