ベトナム南部の玄関口が、いよいよ切り替わる。ホーチミン近郊・ドンナイ省に建設が進んできたロンタイン国際空港(Long Thanh, IATA: LTH)が、2026年6月から商業便の受け入れを開始する。市中心部から約40kmに位置する新空港は、国際線の大半をここで捌く方針で、ベトナム最大都市の到着・出発の動線が大きく塗り替わる。
現在の玄関口タンソンニャット空港との役割分担も明確だ。国際線はロンタインが主役、国内線はタンソンニャットが中心という二空港体制へと移行する。
ロンタイン国際空港、2026年6月から商業便を受け入れ
ロンタイン国際空港はドンナイ省に建設された南部最大級の新空港で、ICAOコードはVVLT、IATAコードはLTH。2025年末に技術試験飛行(テクニカルフライト)を済ませ、2026年6月に商業便の運航を始める段階に入った。標高は約60mの高台にあり、国際基準を満たす2本の平行滑走路(05R/23L・05L/23R)を備える。
タンソンニャットとの役割分担——国際線はロンタインが主役へ
注目すべきは、既存のタンソンニャット空港との分担だ。当局の方針では、ロンタインが国際線の約80%・国内線の約10%を担い、タンソンニャットが国際線の約20%・国内線の約90%を受け持つ。二つの空港を「連携する一対の国際空港」として運用し、時期や需要に応じて便の振り分けを国が調整する仕組みだ。
つまり、日本からホーチミン方面へ国際線で入る旅行者の到着地は、段階的にロンタインへ移っていく可能性が高い。市内へのアクセス手段や所要時間を、これまでの感覚で見積もると行程がずれる場面が出てくる。
新旧2空港の比較
| 項目 | ロンタイン国際空港(LTH) | タンソンニャット空港(SGN) |
|---|---|---|
| 所在 | ドンナイ省(市中心部から約40km) | ホーチミン市内 |
| 国際線の分担 | 約80% | 約20% |
| 国内線の分担 | 約10% | 約90% |
| 商業便の開始 | 2026年6月 | 運用中(第3ターミナル稼働済み) |
| 滑走路 | 平行2本 | 運用中 |
旅行者が今から押さえておきたい動線の変化
市中心部から約40kmという距離は、これまで市内に隣接していたタンソンニャットと比べて移動時間が読みづらい。国際線でロンタインに着く便を選んだ場合、ホテルやツアー集合場所までの移動を余裕を持って組むのが安全だ。乗り継ぎでベトナム国内の地方都市へ向かう人は、国内線がタンソンニャット中心に残る点も頭に入れておきたい。
当面は両空港が併用される移行期となる。航空券を予約する際に、到着・出発がSGN(タンソンニャット)かLTH(ロンタイン)かを確認しておくと、現地での混乱を避けられる。
まとめ
ロンタイン国際空港の商業便開始は、ホーチミン方面の旅の入口そのものが変わる節目だ。国際線の主役が市外の新空港へ移ることで、到着後の移動計画の重要度が増す。これからホーチミンを訪れるなら、自分の便がどちらの空港に発着するかを必ずチェックしておこう。
