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ベトナムのeビザ制度が2026年にかけてさらに整備・拡充されている。2023年8月の大幅改正(30日→90日、入国ポイント83カ所)を土台に、2026年7月にはIT・高度人材向けの新ビザカテゴリも加わる予定だ。日本はベトナムと45日間のビザ免除協定を結んでいるが、長期滞在・マルチ入国を検討する旅行者・ビジネスパーソンにはeビザの活用が有効な選択肢になっている。
この記事では、日本人旅行者が知っておくべきベトナムeビザの現状と変更点、実用的な申請ガイドを詳しく解説する。
eビザ(電子ビザ)はオンラインで申請・取得できるビザで、ベトナム公式サイト(evisa.gov.vn)から申請する。紙ビザや大使館での手続きは不要で、スマートフォンからでも完結できる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 有効期間 | 最大90日間 |
| 入国形式 | シングル入国 または マルチ入国(複数回入国可) |
| 費用(シングル) | 25米ドル(約3,750円) |
| 費用(マルチ) | 50米ドル(約7,500円) |
| 対応入国ポイント | 83カ所(空港・陸路・海路) |
| 処理時間 | 通常3営業日以内 |
| 申請サイト | evisa.gov.vn(公式) |
2023年8月15日施行の改正により、eビザは大幅に使いやすくなった。それ以前は最大30日・シングル入国のみだったが、改正後は以下の通り変わった。
この改正でベトナムのeビザは東南アジア主要国のなかでも利便性の高い部類に入り、観光客・ビジネス渡航者ともに使い勝手が飛躍的に向上した。
2026年7月1日からは、IT・デジタル技術・特殊人材向けの2種類の新ビザカテゴリが導入される予定だ。
| ビザ種別 | 対象 | 有効期間 |
|---|---|---|
| UĐ1 | 高品質デジタル技術・特殊人材 | 最大5年間 |
| UĐ2 | UĐ1保有者の配偶者・18歳未満の子 | 最大5年間 |
ベトナムが「デジタル経済大国」を目指す国家戦略の一環として位置づけられており、IT系人材や起業家にとってベトナムを拠点に選ぶ理由がさらに増えている。
日本とベトナムは2023年に45日間のビザ免除協定を結んでいる。「短期観光なら手続き不要」という点では最も簡単な方法だ。しかし、以下の場合はeビザの方が適している。
| 状況 | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 45日以内の純粋な観光 | ビザ免除 | 手続き不要・コスト0円 |
| 46〜90日の長期滞在 | eビザ(シングル) | 最大90日まで滞在可能 |
| 周辺国と組み合わせた旅行 | eビザ(マルチ) | 一度出国して再入国が可能 |
| ビジネス渡航(会議・商談) | eビザ | ビジネス目的が明記される |
| 就労・長期居住 | 就労ビザ等 | eビザは就労不可 |
必ずevisa.gov.vn(ベトナム政府公式)を使用すること。代行業者サイトは余分な手数料が発生する。ページ右上の言語切替で英語表示にして進む。
申請フォームに個人情報・渡航目的・入国予定日・入国ポイント(空港名など)・宿泊先を入力する。全て英語で記入する。
シングル25ドル・マルチ50ドルをクレジットカードで支払い、申請を完了する。申請番号が発行されるので必ず保存しておくこと。
通常3営業日以内にメールでeビザPDFが届く。印刷して入国時に提示(スマートフォンでの提示も可能な場合あり)。
日本人が主に利用する入国ポイントは以下の通りだ。
| 空港名 | 所在地 | 対応路線(例) |
|---|---|---|
| ノイバイ国際空港(HAN) | ハノイ | 東京・大阪などからの直行便 |
| タンソンニャット国際空港(SGN) | ホーチミン | 東京・大阪・名古屋・福岡などからの直行便 |
| ダナン国際空港(DAD) | ダナン | 東京・大阪・名古屋からの直行便 |
| カムラン国際空港(CXR) | ニャチャン | 一部チャーター便 |
| フーコック国際空港(PQC) | フーコック島 | 一部直行・乗継便 |
ベトナムへの入国手続きがスムーズになった今、旅行計画を立てやすくなっている。ゴールデンウィーク(4月末〜5月初旬)にはハロン湾カーニバル2026が開催されており、eビザを活用して長期旅行を組む日本人も増えている。
また、ホーチミンではサイゴン川を舞台にした第3回リバーフェスティバル2026が4月中開催中で、入国後すぐにイベントを楽しめる環境が整っている。
さらに2026年Q1の観光客数が過去最高を更新したことからも、ベトナムの観光受け入れ体制が充実してきていることがわかる。旅行者が増えているからこそ、ビザの事前確認・早めの予約が重要になっている。
ベトナムのeビザは2023年の大幅改正により「最大90日・マルチ入国・83カ所対応」と大きく進化した。日本人の45日ビザ免除との使い分けを理解することで、旅行・出張・長期滞在それぞれのニーズに対応できる。2026年7月からは高度人材向けの長期ビザも導入予定で、ベトナムは生活・ビジネスの拠点としても選ばれやすい国になっている。旅行を計画する際は、入国ポイント・パスポート残存期間・申請サイトの3点を必ず確認してほしい。