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ダナンがロシア・CIS地域からの直行便を再開──アスタナ便は週6便へ拡大、2026年目標は2000万人

2026年4月13日、カザフスタンの首都アスタナからダナン国際空港に到着したチャーター便VJ55には、旅行業界関係者250名を含む370名の乗客が搭乗していた。ダナン市が2026年の観光成長率30〜40%増を掲げるなか、ロシア・CIS(独立国家共同体)地域からの直行便を本格的に再開した動きだ。

再開路線の詳細──アスタナ便は6月から週6便体制

今回再開された路線は2つ。アスタナ(カザフスタン)〜ダナン便は4〜5月が週3便で運航を開始し、6月以降は週6便に拡大する。ウラジオストク(ロシア)〜ダナン便は月2便でスタートし、5月から月3便に増便される。4月16日のウラジオストク初便には約220名が搭乗した。

いずれもチャーター方式での運航で、需要に応じて柔軟にスケジュールを調整できる仕組みだ。今後はウズベキスタン、ベラルーシ、さらにロシアのハバロフスク、ノヴォクズネツク、バルナウルへの路線拡大も計画されている。

背景──Q1だけで10万人超、CIS市場がダナン観光の新しい柱に

ダナン市の2026年第1四半期の国際到着者数は230万人。このうちロシア・CIS地域からの訪問者は10万人を超え、全体の約4.35%を占めた。ベトナム全体のQ1外国人観光客が676万人と過去最高を記録するなか、ダナンはCIS市場の取り込みで独自の成長を見せている。

この数字の背景には、ロシアからベトナムへの渡航需要の構造変化がある。欧州方面の旅行が制約を受けるなか、ビザ免除や温暖な気候を持つベトナム中部が代替リゾート地として定着しつつある。

250社のCIS旅行会社がダナンを視察──ファムトリップの中身

4月13日〜18日の6日間、CIS地域から250社を超える旅行会社の代表者がダナンを訪問するファムトリップが実施された。17〜18日にはネットワーキングイベントも開かれ、ダナン市の観光施設やホテル、レストランとの直接商談が行われた。

この規模のファムトリップは、ダナン市がCIS市場を単なる「お試し」ではなく、戦略的な送客元として位置づけていることを示す。4月25日に開幕したダナンのビーチ観光シーズン2026とも連動しており、水上スポーツや国際ピザフェスなどのイベントもCIS旅行会社向けに紹介された。

運航データテーブル──2026年4月〜10月の見通し

路線運航頻度(4-5月)運航頻度(6月〜)運航方式所要時間(目安)
アスタナ〜ダナン週3便週6便チャーター約7時間
ウラジオストク〜ダナン月2便月3便チャーター約5時間
計画中:ハバロフスク〜ダナン未定未定チャーター約5.5時間
計画中:ウズベキスタン〜ダナン未定未定チャーター約6時間

4月〜10月の約半年間で、CIS路線だけで約570便・推定12万人の旅客輸送が見込まれている。

現地の反応──ダナン観光業界の声

ダナンの観光業界からは歓迎と期待の声が上がっている。

ダナン市内のリゾートホテル関係者は「ロシア・CIS客はヨーロッパ客と比べて滞在日数が長く、1回の旅行で7〜14日間のビーチ滞在を好む。ホテル稼働率の底上げに直結する」と話す。現地のツアーガイドは「ロシア語対応スタッフの確保が急務。需要は確実にあるが、言語の壁がサービス品質に影響する」と指摘する。ベトナム航空業界のアナリストは「チャーター方式は需要変動への対応力が高い。定期便化するかどうかは今年の実績次第だろう」と分析している。

日本人旅行者への影響──ダナン行きの混雑と価格動向

CIS路線の再開は、日本人旅行者にもいくつかの影響をもたらす。

まず、ダナンのホテル稼働率が上がることで、6〜9月のピークシーズンは宿泊料金が上昇する可能性がある。特にミーケービーチ沿いの中〜高級ホテルは、CIS団体客の予約で埋まりやすくなる。反面、CIS旅行者向けのレストランやショップが増えることで、街の多国籍化が進み、新しい食事やショッピングの選択肢が広がる利点もある。

4月15日から義務化されたデジタル到着カードは国籍を問わず必要なので、日本人もダナン渡航前にオンライン事前登録を済ませておきたい。

航空業界への波及──ベトナム各社の国際線拡大競争

ダナンのCIS路線再開は、ベトナム航空業界全体の国際線拡大トレンドの一部だ。Vietnam Airlinesは2026年夏ダイヤで欧州・アジア路線を大幅拡充しており、ハノイ〜アムステルダム新規就航を含む12の欧州路線を展開する。ベトジェットはホーチミン〜名古屋・福岡の2路線を4月に新規就航させ、日本路線だけで週138便体制まで拡大した。

Q1 2026のベトナム航空市場全体の旅客数は2,410万人(前年比16%増)。国際線が1,390万人(同19%増)と牽引役になっている。CIS路線の伸びは、この国際線成長の一端を担う存在だ。

ダナン渡航に役立つ実用情報

項目内容
空港ダナン国際空港(DAD)
日本からのアクセス成田・関空から直行便あり(約5.5時間)
ベストシーズン3月〜8月(乾季)
入国手続きデジタル到着カードの事前登録が必要(2026年4月15日〜)
通貨ベトナムドン(VND)/ 1万VND ≒ 約60円
主なビーチミーケービーチ、ノンヌオックビーチ
市内移動Grab(配車アプリ)が便利。空港〜市内中心部は約15分・150円程度
2026年の大型イベントビーチ観光シーズン開幕(4/25〜)、国際ピザフェス、遠泳大会

まとめ──CIS路線の定着がダナンの観光地図を塗り替える

ダナンが2026年に掲げる「約2,000万人」の観光客目標は、前年比30〜40%増という野心的な数字だ。その達成の鍵の一つが、今回再開されたロシア・CIS路線の安定運航にある。Q1だけで10万人を超えたCIS到着者、250社規模のファムトリップ、そして6月以降の週6便体制への拡大。ダナンは東南アジアのビーチリゾートとして、従来の韓国・中国・日本市場に加え、CIS市場という新たな柱を確立しつつある。

日本人旅行者にとっては、ダナンの宿泊需要増と料金上昇を念頭に、6〜9月の渡航は早めの予約が賢明だ。一方で、多文化化が進むダナンの新しい一面を楽しむ機会とも捉えられる。

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