9月1日から、赤ちゃんのIDカードは出生届と同時に申請できる

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2026年9月1日、6歳未満の子どものIDカード(căn cước)を、出生届と同じ手続きの中で申請できるようになった。根拠は同日施行の政令301号(Nghị định 301/2026/NĐ-CP)で、これまで別々に動く必要があった書類手続きが一本につながる。子育て中の在住家庭にとって、役所と警察の窓口を行き来する手間が一つ減る変更だ。

目次

9月1日施行、出生届と同時にIDカードを申請できる

政令301号が加えたのは、出生登録・常住登録(住民登録)・健康保険証の交付という3つの手続きを進めるとき、法定代理人である親が、あわせて子どものIDカードも請求できる。ベトナム政府系メディアの説明では、6歳未満の子について、親はこれらの登録と同じ流れの中でIDカードを求められる。出生届のオンライン連携手続き(khai sinh liên thông)の一部として請求するかたちになる。

言い換えると、IDカードのために独立した申請書を出し直す必要がなくなった。出生証明と健康保険の情報は、子どものIDカードと電子身分アカウントへ自動で引き継がれる。入力や提出を繰り返さずに済む点が、今回の実務上の核になる。

政令301号が束ねた4つの手続き

整理すると、対象になる手続きは次のとおりだ。

手続き 内容
出生登録 子の出生を届け出て出生証明を得る
常住登録 子を世帯の住民として登録する
健康保険証の交付 6歳未満の子に無償で交付される保険証
IDカードの請求 9月1日から上の流れに追加できる

4番目のIDカード請求が今回加わった部分で、残る3つは以前から連携手続きの対象だった地域が多い。親が最初の登録をオンラインで進めるとき、チェックを入れる項目が一つ増えるイメージに近い。

これまで6歳未満のIDカードは別の窓口だった

6歳未満の子がIDカードを持てること自体は、以前から認められていた。2024年7月に施行された身分証法(Luật Căn cước)で、14歳未満の子どもも希望に応じてカードの交付を受けられるようになっている。ただし、その請求は出生届とは別の手続きとして、あらためて申請する必要があった。

親からすると、出生届と住民登録を終えたあとに、IDカードのためにもう一度手続きへ向かう流れだった。今回の政令301号は、この「もう一度」を最初の登録に組み込んだ。手続きの数そのものを減らす狙いがある。

ベトナムの身分証căn cước(国民IDカード)の位置づけ

căn cướcは、ベトナム国民が持つチップ入りの身分証だ。氏名や生年月日、住所といった基本情報のほか、個人を識別する番号がひも付く。14歳以上は写真と指紋を採るが、6歳未満の子は生体情報を採取せず、書類上の情報で発行される。生体情報の登録は6歳になってから始まる。

この番号は住民登録や健康保険と同じ識別情報でつながっており、後述のVNeID(電子身分アプリ)とも連動する。子どものカードは、成長に合わせて情報を追加していく前提で作られている。

VNeIDと電子身分アカウントへ情報が引き継がれる

ベトナムでは、公安省が運営するVNeIDというアプリで、身分証や各種書類を電子的にまとめる動きが進んでいる。6歳未満の子のIDカードは、VNeIDを通じて完全にオンラインで手続きできるとされる。出生証明と健康保険の情報が、子どものIDカードと電子身分アカウントへ自動で移るのが政令301号の設計だ。

行政書類をVNeIDに集約する流れは、他の分野でも広がっている。役所での書類の再提出をなくす政令320号によるVNeIDの統合書類206種と同じ方向で、子どもの身分証もその一部に組み込まれた格好になる。紙で持ち歩く書類を減らし、手続きの入り口をアプリにそろえる設計が背景にある。

対象になるのはベトナム国籍の子

ここは在住家庭が誤解しやすい点なので、はっきりさせておきたい。căn cướcはベトナム国民の身分証であり、対象はベトナム国籍を持つ子どもだ。日本人夫婦の子でベトナム国籍を持たない場合、このIDカードの発行対象にはならない。

一方で、ベトナム人と日本人の国際家庭で、子どもをベトナム国籍として登録するケースでは、今回の一本化がそのまま効いてくる。出生届の段階でIDカードまで進められるため、あとから警察の窓口へ向かう必要がなくなる。外国籍の親や外国人住民の手続きについては、外国人の手続きをVNeIDで束ねる動きが別に進んでおり、子どもの国籍によって使う制度が分かれる点を押さえておくと迷わない。

小さな子がいる家庭で実際に変わること

出産直後の親が動く回数が減る。従来は、出生届と住民登録を済ませ、健康保険証を受け取り、そのうえでIDカードのために別の申請をする流れだった。9月1日以降は、出生届のオンライン連携手続きの中でIDカードまで一度に請求できる。

子どもを抱えて役所や警察を何度も往復するのは、それだけで負担が大きい。手続きの窓口が分かれていると、必要書類の食い違いや再訪も起きやすい。連携手続きに一本化されることで、入力する情報が重複せず、書類の齟齬も起きにくくなる。乳児期の外出を一つでも減らせる意味は、実際に育児をしている家庭ほど大きい。

IDカードを持った子で何ができるか

6歳未満の子がカードと電子身分アカウントを持つと、身分の証明が一枚で足りる場面が増える。健康保険と同じ識別番号でつながるため、医療機関での受診手続きや、行政サービスの本人確認で使える。国内での各種手続きを、子どもの分もVNeIDの中で確認できるようになる。

子連れの移動でも、身分を示す書類が手元にそろっていると手続きが早い。ベトナムでは子どもの安全に関する規制も動いており、たとえばチャイルドシートの新ルールのように、家庭が把握しておくべき制度が増えている。身分証の一本化は、こうした子育て関連の手続き全体を見通しやすくする土台になる。

手続き前に確認しておきたいこと

まず、子どもの国籍を確認する。ベトナム国籍であれば、出生届のオンライン連携手続きの中でIDカードの請求まで進められる。連携手続きが自分の居住地域で運用されているか、地元の役所やVNeIDの案内で確かめておくと確実だ。

次に、VNeIDのアカウント状況を整えておく。子どもの電子身分アカウントは親のアカウントにひも付くため、法定代理人であるベトナム側の親のVNeIDが使える状態になっていると手続きが滑らかになる。制度は9月1日に始まったばかりで、地域ごとに運用の立ち上がりに差が出る可能性がある。窓口で最新の案内を確認しながら進めるのが安全だ。


参照元:

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この記事を書いた人

ベトナム・ホーチミン在住3年目|旅行で来るだけでは知ることができない、現地にいるからこそわかるローカル情報を中心に発信していければと思いベトナム旅行の専門情報サイトを立ち上げました。

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