開店わずか7か月でアジアのバー業界を席巻
ハノイ西湖(タイホー)エリアのWorkshop14が、「Asia’s 50 Best Bars 2025」のCampari One To Watch Awardを受賞した。83位にランクインし、ベトナムのバーシーンに強烈なインパクトを残している。
驚くべきは、オープンからわずか7か月での受賞という事実だ。建築家ヒウ・ロン、バーテンダーのリチャード・マクドノー、ホスピタリティのクオン・グエン、バーマネージャーのリン・ウィニーの4人が共同で立ち上げたこのバーは、「ハノイ14番目の職人村」を自称する。
12世紀の王女の宮殿跡という立地
Workshop14が建つ土地は、李朝(12世紀)のトゥ・ホア王女が宮殿を構え、宮廷衣装用の蚕を育てていた場所だ。ハノイの古代都市を支えた13の伝統工芸村の一角に位置し、その歴史を「14番目の村」として継承する意図が店名に込められている。
入口は伝統的な木製の門。くぐると、都市の騒音から完全に切り離された空間が広がる。建築家ヒウ・ロンは既存のアトリエをわずか3か月で改装し、鉄骨の補強梁と天窓を加えることで、ミニマルでありながら開放感のある内部を実現した。
空間デザインの4レイヤー
| レイヤー | 特徴 |
|---|---|
| ウォーターフロント | 西湖の水辺に面したテラス席 |
| ガーデン | 緑に囲まれた中庭エリア |
| ベランダ | 半屋外の移行空間 |
| インテリア | 天窓から光が差すバーカウンター |
シグネチャーカクテルとモダニスト技法
ビバレッジディレクターのリチャード・マクドノーは、ローカル食材をラボ級の精度で処理する。パイナップルをローター・ステーター・ホモジナイザーで5ミクロンまで粉砕し、カンパリとメスカルを合わせた「Barry Galdi」は、開店時から看板メニューだ。
ベトナムのエッグコーヒーにインスパイアされたエスプレッソマティーニ「Is One Un Oeuff?」も、Cafe Giangのエッグコーヒーを知る人には刺さる。ノンアルコールの「Thick Skinned」(ポメロ×ほうじ茶)は4番目の人気を誇り、飲まない派にも門戸を開く。
注目カクテル一覧
| カクテル名 | ベース | 特徴 |
|---|---|---|
| Barry Galdi | カンパリ+メスカル | パイナップルを5ミクロン粉砕、シルキーな口当たり |
| Can’t Stand The Heat | テキーラ系 | スパイシーいちごのマルガリータ変形 |
| Don’t Panic | ジン系 | ネグローニのベトナム的解釈 |
| Is One Un Oeuff? | エスプレッソ | エッグコーヒー×マティーニ |
| Thick Skinned(ノンアル) | ポメロ+ほうじ茶 | アルコールフリーで4番人気 |
SNSとメディアの反応
- 「ハノイに来たら毎晩通いたい。5日連続で来た学生がいるらしい」(The World’s 50 Best記事)
- 「ドアの’a’が盗まれて直してないのが最高にクール」(Instagramストーリー)
- 「客の98%がローカル。観光客バーじゃないのがいい」(Facebook投稿)
日本人旅行者への実用ガイド
ホアンキエム湖からGrabで約20分。フェアモント・ハノイに宿泊しているなら、タクシーで15分圏内だ。西湖エリアは夕方から賑わうため、19時頃の到着がベスト。
ハノイのカクテルシーンは急速に成熟しており、Workshop14はその筆頭格。鉄道カフェ街とセットで西湖バーホッピングを計画するのも手だ。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 住所 | 6 Ngo 5 Tuy Hoa, Tay Ho, Hanoi |
| 営業時間 | 夕方~深夜(詳細はInstagramで確認) |
| 予算 | カクテル1杯 約200,000~300,000 VND(約1,180~1,760円) |
| アクセス | ホアンキエム湖からGrabで約20分 |
| 受賞歴 | Campari One To Watch Award 2025 / Asia’s 50 Best Bars 83位 |
| SNS | Instagram / Facebook: @workshop14.hanoi |
ベトナム・バーシーンの勢いが止まらない
ホーチミン市では既にAsia’s 50 Best Barsにランクインするバーが複数あったが、ハノイからの受賞は新しい流れだ。Workshop14の成功は、ハノイの飲食シーンが「フォーの街」から「カクテルの街」へと進化している証拠でもある。
まとめ:西湖の王女の土地で飲む一杯
12世紀の王女が蚕を育てた土地で、5ミクロンに粉砕されたパイナップルのカクテルを飲む。歴史とテクノロジーがこの距離で出会う場所は、アジア広しといえどもそうない。ハノイの夜に1軒だけ選ぶなら、Workshop14を強く推す。
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