ミス・ワールド2026がベトナムで開かれるのに合わせて来越した2018年の優勝者、メキシコのバネッサ・ポンセ・デ・レオンが、リゾートにこもらずハノイの歩道で食事をし、バイクタクシーの後ろに乗って街を回った。VnExpressはベトナム語版を9月17日、英語版を9月24日に出している。食べたのはフォー、ブンチャー、バインミー、バインクオンの4品。座ったのは歩道に並ぶ小さなプラスチックの腰掛けだった。初めてハノイへ行く人が、最初の半日をどう使うかの下敷きにできる。
メキシコから27時間、8月末の昼に着いた初日にしたこと
ベトナム語版VnExpressによれば、ポンセ・デ・レオンがハノイに降り立ったのは8月末のある日の昼で、メキシコを発ってから27時間かかっている。ミス・ワールド2026の日程に合わせた来越で、同紙はこの大会がベトナムで開かれたのは今回が初めてだと書いている。大会は9月5日にカインホア省ニャチャンで決勝を迎え、110人のなかからドミニカ共和国の教師ジョヘイリー・モラさんが優勝した。ポンセ・デ・レオンはこの日程の合間を、静養ではなく移動に使っている。
気温36度・湿度77%のなかを30分以上歩いた
長い移動のあとも休まず、前もって組んでいた予定に取りかかっている。初日は気温およそ36度、湿度77%という条件のなかを30分以上歩いた。長距離飛行後の時差ぼけには体を動かすのがよい、というのが本人の考えだ。到着当日に長く歩くのは誰にでも勧められないが、彼女はそれを初日の過ごし方に選んだ。
道を渡るときが一番身構えたと本人が話している
密度の高い人と車の流れ、いくつもの種類の乗り物が鳴らすクラクションに、はじめは身構えたという。とくに道を渡るときがそうだった。ハノイが女性の一人旅にとって安全な街と評価されていることは知っていたものの、見知らぬ都市の真ん中に立つと体が反射的に反応した、と彼女は語っている。世界大会の王冠を受け取った人物でも、最初は横断で足が止まる。初めてハノイに立つ人の実感とそう変わらない。
歩道のフォー、ブンチャー、バインミー、バインクオン
英語版VnExpressは、旧市街のハンディウ通りにある歩道の食堂で、小さなプラスチックの腰掛けに座ってフォーを食べたと伝えている。店名は記事に出てこない。彼女はハノイで一番いい席はたいていプラスチック製で、地面から15センチほどの高さにあると冗談めかして語っている。別のvlogでは旧市街を1日かけて歩き、美術の展示をのぞき、ブンチャー、バインミー、バインクオンを口にし、バイクタクシーで移動している。
投稿の一行に、人・食・服・移動が並んでいる
「ベトナムから記録中——人、ブンチャー、ベトナムのファッション、美しいものに引き込まれて、そして避けられないバイク移動。ハノイの、ただのいつもの1日」。英語版が引いた投稿の文面はこうだ。人、食べ物、服、移動が1行に収まっているところに、この滞在の組み立てが出ている。ベトナム語版には、道で目を引かれるたびに予定を崩したと本人が語ったことも書かれている。
濃いコーヒーと、暮らしに溶けた氷入りのお茶
旧市街の路上の店では、ベトナムコーヒーと氷入りのお茶を試している。コーヒーは濃く、氷入りのお茶は日々の暮らしに組み込まれているように見えた、というのが彼女の受け止めだ。ベトナム語版はこれに加えて、通りを行き交う人をただ座って眺めた時間や、絹を買い寺に供え物をした日のことを書き添えている。
リゾートではなくバックパックでサパへ向かった理由
ハノイのあと、彼女は荷物を絞ってラオカイ省のサパへ移っている。
「観光客ではなく旅人であれ」という一文が背中を押した
何年も前からベトナムに行きたいと思っていたが、実現したのは今回が初めてだと語っている。きっかけになったのは、米国の料理人でドキュメンタリーの作り手でもあった故アンソニー・ボーデインの番組だ。「観光客ではなく旅人であれ」という彼の言葉が響いたという。ボーデインが何度も足を運んだ国のひとつがベトナムだった。旅の意味はパスポートに増えるスタンプではなく、道を間違える、列車に乗り遅れる、雨に降られる——そうした出来事ごと引き受けることにある、と彼女は書く。
ムンホア谷タヴァン村のホームステイで迎えた朝
サパで泊まったのは、ムンホア谷にあるタヴァン村のホームステイだった。サパの中心部からおよそ12キロ離れている。朝に窓を開けて空気を吸い、定期市に出かけ、山岳地帯の少数民族が着る織物の衣装を身につけた時間を覚えていると語った。山と森の静けさ、西北部の人たちの生活の速度が気に入ったという。
8年前の優勝者が、いまどう見られているか
VnExpressは旅の記録とあわせて、戴冠から8年たった彼女の現在地も短く添えている。
ファンの関心を引いたのは地元の食と日常を撮った映像だった
VnExpressは、地元の食と人々の日常を記録した一連のvlogがファンの関心を引いた、と書いている。ミス・ワールド2026の場では歴代の優勝者6人とも顔を合わせた。同紙がそれと並べて伝えているのが、この旅の記録である。2018年に中国・三亜で王冠を受け取ったメキシコ初のミス・ワールドで、2014年の「Mexico’s Next Top Model」で優勝し、いまはモデル、講演者、社会活動、コンテンツ制作と役割が分かれている。
ここから先は、彼女が訪ねていない同じ街の3軒
ここから挙げる3軒は、いずれもVnExpressの2本には出てこない。彼女が座った店ではなく、当サイトがこれまでに扱ってきたハノイの店だ。路上の一皿と、世界のランキングに載る一軒が同じ街に並んでいる。
旧市街のホテル最上階が世界3位に入った
トリップアドバイザーが2026年9月に出した「世界のベストファインダイニング」で、旧市街のホテル7階にあるベトナム料理店が世界3位に入っている。屋台や家庭で食べられてきた一皿を地元の食材と現代の技術で仕立て直す方針で、フォーやバインクオンといった誰もが知る料理が主役だ。この一軒は庶民のベトナム料理が世界3位、ハノイ旧市街の一軒はどこが違うのかで詳しく見た。彼女が歩道で食べたのと同じ名前の料理が、最上階でも出ている。
4年連続ビブグルマンの鶏フォーと、一皿15,000ドンのバインクオン
路上側の実例も数字で追える。こちらも彼女の行き先ではない。ホアンキエム区の鶏フォー店は鶏を20時間以上、豚骨を16時間かけて煮出し、ミシュランの廉価版評価ビブグルマンに4年連続で選ばれた。営業は朝6時から午後1時と、夕方5時から翌午前1時の二部制だ。中国からの旅行者が連日通う様子は中国人客が毎日通うハノイのチキンフォー、病院フォーの一杯にまとめた。トゥイクエ通りの路地では夫婦が一皿15,000ドンのバインクオンを70年続けており、こちらは一皿89円、ハノイの路地で70年続くバインクオンはなぜ半額かで扱っている。
| 一皿 | 現地での金額 | 円換算の目安 | その金額の出どころ |
|---|---|---|---|
| トゥイクエ通りのバインクオン | 15,000ドン | 約89円 | 店頭価格。2026年9月10日時点・1円≒168ドンで換算 |
| ハノイのバインクオンの一般的な値段 | 約30,000ドン | 約179円 | 相場。換算の前提は上と同じ |
| ホアンキエム区の鶏フォー | 約45,000ドン | 約270円 | 店が示した額ではなく、中国人客が「約13元」と投稿した金額を1元≒3,500ドン・1円≒170ドンで置き直した目安 |
バインクオンの2行は客が店頭で払う価格で、卸や仕入れの水準ではない。鶏フォーの行だけは店が示した値段ではなく、客の投稿にあった外貨表示を換算し直した目安なので、幅を持って見ておきたい。
初めてのハノイで、最初の半日をどう組むか
彼女の動きを地図に置くと、旧市街とその周辺を歩き、疲れた区間だけバイクタクシーに乗る形になる。名所を詰め込まず、座る回数を増やす組み方だ。
彼女が立ち寄った場所と、位置の目安
| 場所 | そこでしたこと | 位置の目安 |
|---|---|---|
| ハンディウ通り | 歩道の食堂で小さな腰掛けに座りフォー | ハノイ旧市街(ホアンキエム区) |
| 旧市街の路上の店 | ベトナムコーヒーと氷入りのお茶 | ハノイ旧市街 |
| ハイバーチュン通り | 間口が狭く奥に長い家並みを観察 | ハノイ中心部 |
| タヴァン村 | ホームステイに滞在、定期市へ | サパ中心部から約12キロ・ムンホア谷(ラオカイ省) |
VnExpressは店名を挙げていないので、表も通り名までとした。
歩道の椅子に座るときと、バイクタクシーを使うとき
歩道の食堂は席が低く、荷物を膝に乗せるか足元に置くかで座り心地が変わる。バイクタクシーは配車アプリからも呼べるが、彼女がどの手段を使ったかは記事に書かれていない。横断は本人が身構えたと認めている通りで、地元の人の脇について渡るのが無難だ。
朝の一皿と、午後に座れる一軒を分けて置く
この記録をなぞるなら、朝は旧市街の歩道で一皿、午後は座れる店で休み、夕方にもう一度路上へ戻る配分が現実的だ。鶏フォーの店のように昼と夜で営業が切れる店もあるので、行きたい一軒があるならその時間帯を軸に組む。まず決めておきたいのは、到着日の午後を予定で埋めず、旧市街のどこかで一度座る時間を確保することだ。
参照元
- VnExpress International(英語版・2026年9月24日)— e.vnexpress.net
- VnExpress(ベトナム語版・2026年9月17日)— vnexpress.net
- VnExpress International(ミス・ワールド2026決勝・2026年9月9日)— e.vnexpress.net
- VnExpress International(優勝者インタビュー・2026年9月11日)— e.vnexpress.net


