ベトナムコーヒー、ベルリンKaffee Campus 2026でスペシャルティ転換アピール

ドイツ・ベルリンで2026年5月5日に開かれたコーヒー業界の見本市「Kaffee Campus 2026」に、ベトナムのコーヒー企業が出展した。出展したのはPhuc Sinh Corporation、Dung Loi、Don Elephantなど。各社はブランド化した焙煎・挽き豆製品やスペシャルティコーヒー、フィルターコーヒー、コーヒーの殻を使った「コーヒーハスクティー」などを並べ、「大量供給国」から「スペシャルティ生産国」への転換をドイツ市場にアピールした。主催はドイツ焙煎コーヒー協会(German Roasted Coffee Association)。

目次

付加価値製品で攻めたブース

従来ベトナムは生豆(特にロブスタ)の大量供給で知られてきたが、今回の出展では焙煎済みのブランド製品やスペシャルティグレードの豆が前面に出された。コーヒーの殻を再利用したコーヒーハスクティーのような副産物活用の商品も並び、単なる原料供給ではなく、付加価値とサステナビリティを訴求する姿勢が目立った。狙いは、ドイツの職人的ロースターを通じた高価格帯市場への直接参入だ。

ドイツ市場という戦略的要衝

ドイツはベトナムの世界コーヒー輸出の13.7%を占める最大級の市場。2025年の両国間コーヒー貿易額は12.2億ドル(約1,891億円、1ドル155円換算)に達し、金額ベースで103%、数量ベースで48.5%増と急伸した。ドイツのコーヒー市場規模は年間約200億ユーロ、1人あたり年間消費量は167リットルに上り、約2,500の焙煎業者が活動する成熟市場だ。この巨大市場で高価格帯へ食い込むことが、ベトナムの戦略目標となっている。

主要データ(日本円換算)

項目 内容
イベント名・会期 Kaffee Campus 2026(2026年5月5日、ドイツ・ベルリン)
主催 ドイツ焙煎コーヒー協会
ベトナム主要出展者 Phuc Sinh Corporation/Dung Loi/Don Elephant
独のベトナム産シェア ベトナム世界輸出の13.7%
2025年 両国貿易額 12.2億ドル(約1,891億円)/金額+103%、数量+48.5%
独コーヒー市場規模 年間約200億ユーロ/1人あたり167リットル

現地の受け止め

ドイツ焙煎コーヒー協会のAndreas Giest会長は「ベトナムは高品質なアラビカ品種を多く持つが、高級店での直接的な存在感を高めるにはさらなる発展が欠かせない」と評価した。出展各社からは、欧州の職人ロースターと直接つながることで価格決定力を高めたいという声が聞かれた。スペシャルティ市場での評価獲得は、ベトナム産地の自信にもつながっている。

ベトナム好き・旅行者への影響

ベトナムコーヒーが「安価な大量供給」から「スペシャルティ」へ軸足を移す流れは、現地のカフェ文化にも反映されている。ホーチミンやハノイでは産地やロースト具合にこだわるスペシャルティ系カフェが増え、旅行者は伝統のフィンコーヒーと最先端の一杯の両方を楽しめるようになっている。最新のカフェ事情に関心がある人は、2026年ベトナムカフェ5大トレンドの解説も合わせて読みたい。

業界への波及

欧州見本市でのスペシャルティ訴求は、ベトナムコーヒー産業の構造転換を象徴する動きだ。原料輸出に依存してきた産業が、ブランド化と高付加価値化へ舵を切ることで、生産者の収益改善や産地ブランドの確立が期待される。2026年9月3〜5日にはホーチミン市で「Vietnam International Sourcing 2026」も予定されており、海外バイヤーとの商談機会がさらに広がる見込みだ。国内のスペシャルティ品質を競う動きとしては、Vietnam Amazing Cup 2026の結果も注目される。

実用情報

項目 内容
出展企業 Phuc Sinh/Dung Loi/Don Elephant ほか
主な出展製品 焙煎・挽き豆、スペシャルティ豆、フィルターコーヒー、コーヒーハスクティー
次の商談機会 Vietnam International Sourcing 2026(2026年9月3〜5日、ホーチミン市)
狙う市場 ドイツなど欧州の高価格帯・スペシャルティ市場

まとめ

Kaffee Campus 2026でのベトナム勢の出展は、世界最大級のロブスタ供給国がスペシャルティ生産国へと進化する過程を映し出している。ドイツという成熟市場で付加価値を訴求する挑戦は、産地の収益とブランド価値を底上げする一手だ。ベトナムコーヒーの「次の段階」を知る上で見逃せない動きといえる。

出典:Coffee Geography

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この記事を書いた人

ベトナム・ホーチミン在住3年目|旅行で来るだけでは知ることができない、現地にいるからこそわかるローカル情報を中心に発信していければと思いベトナム旅行の専門情報サイトを立ち上げました。

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