遅延4時間で全額返金、越の新ルールで出張者が取り戻せるお金

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2026年7月1日から、ベトナム発着便で遅延や欠航に遭った乗客が、航空会社に定額の補償と返金を請求できる新ルールが動き出しました。政令208号(Decree 208/2026)と、それを運用に落とす運輸省の通達48号(Circular 48)に基づくもので、国内線・国際線の両方が対象です。ベトナム路線は雨季の午後便を中心に遅延が起きやすく、この夏は国内線が大幅に増便される見込みで座席は取りやすくなる一方、便数が増えれば遅延・欠航に当たる確率も上がります。出張で日帰り移動を組む人、乗り継ぎで日本へ帰る人にとって、「どんなときに、いくら、何日以内に戻るのか」を知っているかどうかで、被害額がそのまま変わります。

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7月1日から何が変わったのか

これまでベトナムの航空各社は、遅延や欠航の際の対応が会社ごとにばらばらで、乗客が補償を受け取れるかどうかも曖昧でした。新ルールはこれを国の基準として一本化し、航空会社側の責任による遅延・欠航に対して、乗客が請求できる金額と期限を明文化しました。

大きな柱は二つあります。ひとつは飛行距離に応じた定額補償、もうひとつは4時間以上の遅延や欠航に対するチケット全額の返金です。この二つは別の制度で、条件を満たせば両方を求められます。悪天候など航空会社の責任でない場合は定額補償の対象外になる点は、あらかじめ押さえておきたいところです。

遅延の定義と、距離別の補償額

新ルールでは、基準スケジュールより実際の出発が15分を超えて遅れた便を「遅延便」、4時間以上遅れた便を「長時間遅延」と定義しています。定額補償の金額は、便の飛行距離で次のように分かれます。金額は制度上、国内線がベトナムドン、国際線が米ドルで設定されています。

Classification 飛行距離 補償額(設定通貨) Approximate yen conversion
Domestic flights 500km未満 22万VND About 1,300 yen
Domestic flights 500〜1,000km未満 33万VND 約1,950円
Domestic flights 1,000km以上 44万VND About 2,600 yen
International routes 1,000km未満 28ドル 約4,300円
International routes 1,000〜2,500km未満 55ドル 約8,500円
International routes 2,500〜5,000km未満 88ドル 約13,600円
International routes 5,000km以上 165ドル 約25,600円

円換算は1万VND≒59円、1ドル≒155円(2026年7月の概算)で計算した目安です。日本〜ベトナムの直行便はおおむね2,500〜5,000kmの帯に入り、88ドル前後が上限の目安になります。ホーチミン発の国際線は今後40km東のロンタイン新空港へ順次移る便もあるため、出発空港とターミナルは予約時に必ず確認しておきたいところです。

遅延の時間ごとに受けられるもの

補償金だけでなく、遅延の長さに応じて航空会社が提供すべきサービスも段階的に決められています。空港で待たされたとき、何を要求できるのかを知っておくと動きが変わります。

  • 2時間以上の遅延——飲み物、または同等の価値のあるバウチャーの提供
  • 3時間以上の遅延——食事、または同等のバウチャーの提供
  • 4時間以上の遅延(航空会社の責任)——時間変更や振替に応じない場合、未使用分を含むチケット全額の返金
  • 6時間以上の遅延——7時〜22時なら休憩できる場所、22時〜翌7時なら宿泊・仮眠の手配

現地報道では、制度が始まっても請求方法を知らずに最大44万VNDの補償を取りこぼす乗客が少なくないと指摘されています。窓口で黙って待っていると、もらえるはずのものが自動では出てこないケースがあるということです。

出張者・旅行者は、どう請求すればいいか

制度を自分の得に変える鍵は、二つの請求を混同しないことにあります。ここが今回のいちばん実務的な部分です。

First,定額補償は「出発予定日から90日以内」に請求することです。航空会社は正式な請求を受け取ってから21日以内に処理する義務があります。搭乗券、予約番号、遅延・欠航を示すメールや掲示の写真を、その場でスマホに残しておくと請求がスムーズです。

Second,4時間以上の遅延・欠航による全額返金は「60日以内」が期限で、定額補償より短い点に注意が必要です。起算日は、欠航なら出発予定日、遅延なら実際の出発日です。返金の完了までにかかる日数も支払い方法で異なり、バウチャーなら14日、現金・銀行振込なら21日、クレジットカードなら45日が上限とされています。旅行会社経由で買った場合は、航空会社が代理店に30日以内、代理店が乗客に25日以内という流れになります。

第三に、その場での意思表示を後回しにしないことです。4時間以上の遅延で振替便を提案されても、返金を望むなら「振替に応じない」とはっきり伝える必要があります。曖昧なまま振替便に乗ると、全額返金の権利を自分から手放すことになりかねません。

請求の実務まとめ

Item Details
施行日 July 1, 2026
根拠 政令208号/運輸省通達48号
Target 国内線・国際線(航空会社の責任による遅延・欠航)
定額補償の請求期限 出発予定日から90日以内
補償の処理期限 正式請求から21日以内
全額返金の請求期限 60日以内(欠航は出発予定日、遅延は実際の出発日から)
返金完了までの上限 バウチャー14日/現金・振込21日/カード45日

ベトナムはLCCの新規参入や増便が続いており、機材を増やして路線網を広げる新興航空も現れています。便数が増えるほど、遅延・欠航に当たったときのルールを知っている人と知らない人の差が開きます。

まとめ——搭乗前に3つだけ準備しておく

新ルールは、これまで泣き寝入りしがちだった遅延・欠航の被害を、金額と期限のある権利に変えました。出張者・旅行者が搭乗前にやっておくべきことは三つです。ひとつ、自分の便の飛行距離帯(国内か国際か、日本〜ベトナムなら88ドル前後)を頭に入れておく。ふたつ、遅延・欠航に遭ったら搭乗券・予約番号・遅延表示の写真をその場で保存する。みっつ、返金は60日、補償は90日という二つの期限を分けて覚えておく。次にベトナム便を予約するときは、出発空港とターミナルの最新情報だけ先に確かめておくと安心です。

Sources

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Author of this article

In my third year living in Ho Chi Minh City, Vietnam. I launched this specialist Vietnam travel information site hoping to share local knowledge you simply can’t get by visiting as a tourist — the kind of thing you only understand by being here.

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