中国からベトナムへ鉄道貨物が7日に短縮、在住者の仕入れはどう変わるか

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中国とベトナムを結ぶ新しい鉄道貨物ルートが動き出し、輸送にかかる日数が従来の12〜15日から約7日へと半分近くに縮まった。中国・青海省とベトナム南部ドンナイ省を結ぶ約4,000kmのルートで、通関を含めて1週間ほどで荷物が届く。ベトナムで物販やEC、仕入れを手がける在住者にとって、中国からの調達が半分の日数で届くのは、在庫の持ち方や資金繰りに直接効く変化だ。何がどう変わり、誰に効くのかを見ていく。

目次

青海からドンナイまで4,000kmを約7日で結ぶ

今回のルートは、中国・青海省を起点に、ベトナム南部ドンナイ省のチャンボム(Trang Bom)駅までを結ぶ。総延長は約4,000kmで、うち中国側が約2,200km、ベトナム側が約1,700km超という内訳だ。国際複合一貫のコンテナ列車として運行され、ベトナム側ではRailway Transport and Trade JSCが調整役を担う。通関を含めた所要日数は約7日で、従来の12〜15日から大きく短縮された。

項目 内容
区間 中国・青海省 〜 ベトナム・ドンナイ省チャンボム駅
総延長 約4,000km(中国側約2,200km/ベトナム側約1,700km超)
所要日数 通関込みで約7日(従来は12〜15日)
形態 国際複合一貫コンテナ列車

国境での積み替えを省いたことが日数を縮めた

日数が縮まった鍵は、国境での積み替えと荷さばきを省いた点にある。従来は国境の集約拠点で荷物をいったんまとめ直す工程が挟まり、そこで時間がかかっていた。直行の運行にすることで、中国発の荷物がベトナムの物流拠点や港湾までそのまま運ばれ、他市場への積み出しにも回せるようになった。国境の拠点に依存する度合いが下がったことが、1週間という日数につながっている。

在住者の目線で言えば、リードタイムが読めるようになる意味は大きい。ECで中国から仕入れて売る場合、12〜15日の幅があると在庫を厚めに抱えざるを得ない。これが7日前後で安定すれば、同じ売上でも寝かせる在庫と資金を減らせる。日数の短縮は、単なる速さではなく資金繰りの改善として効いてくる。

鉄道貨物は輸入主導で伸び、2025年に140万トンを超えた

この新ルートは、伸び続ける国際鉄道貨物の流れの上にある。ベトナムの国際複合一貫鉄道貨物の取扱量は、2024年に115万トン(前年比43%増)に達し、2025年には140万トンを超えた(同23%増)。内訳では、輸出が2.7%増、輸入が51%増と、輸入側の伸びが際立つ。中国からベトナムへ入ってくる荷物が、鉄道という経路を通じて増えている構図だ。青海〜ドンナイ便のような直行ルートは、この輸入の伸びを受け止める受け皿として増えている。

物流のコストは、道路や海運の料金体系とも絡む。ベトナム国内では高速道路の有料化やETC残高の管理が進み、南北高速の区間有料化とETC残高のように、陸送側のコストと手間も動いている。鉄道が経路として太くなることは、こうした国内輸送の負担と天秤にかける材料が一つ増えることを意味する。

越で仕入れる在住者に効く3つの変化

新ルートが在住者にもたらす変化は、大きく3つに整理できる。ひとつは前述のリードタイム短縮による在庫・資金の軽さ。ふたつめは、港湾までつながることで、ベトナムを中継して第三国へ流す動きが取りやすくなること。みっつめは、燃料価格に左右されやすい陸送の代替として、鉄道を持ち札に加えられることだ。ベトナムではガソリンE10の値上げが続き、陸送コストの読みにくさが増している。

鉄道貨物の広がりは、旅客の鉄道整備とも地続きだ。観光目的の新路線が各地で動いており、フエ発フォンニャ行きの遺産列車のように、ベトナムの鉄道そのものが使いやすさを増している。物流と旅客の両面で、鉄道の位置づけが上がっている流れの中に、この貨物ルートはある。

電子部品や衣料など「時間が価値になる荷物」が向く

鉄道の7日という速さが生きるのは、時間が価値に直結する荷物だ。季節ものの衣料や雑貨、EC向けの小口の日用品、生産ラインを止められない部品や資材は、到着が読めることそのものが利益に効く。海運で3週間かければ売り時を逃す商品でも、鉄道の1週間なら店頭やサイトに間に合わせやすい。中国の内陸から出る荷物ほど、港まで陸送してから船に載せ替える手間が省ける分、鉄道の直行が効いてくる。

一方で、通関の書類は鉄道でも省けない。原産地証明やインボイス、品目によっては検査や許可が必要で、そこが滞れば7日の設計は崩れる。速さを取りにいくほど、書類の正確さと事前準備が効いてくる。扱う品目の通関要件を先に押さえ、鉄道の速さを書類の遅れで打ち消さない段取りが要る。とくにEC向けの小口輸入は、まとめて一便に載せるか小分けにするかで、通関の手間も届く日数も変わってくる。

鉄道と海運・道路をどう選ぶか

速さと費用の面で、鉄道は航空便より安く、海運より速いという中間の位置にある。時間に敏感で単価が中くらいの荷物ほど、鉄道の7日という日数が生きる。逆に、単価が低くかさばる荷物なら海運の方が向く場面も多い。どの荷物を鉄道に乗せ替えるかは、日数・費用・数量の3点で仕分けるのが現実的だ。

在住者が今できるのは、取引先や物流業者に、この青海〜ドンナイ便を含む鉄道複合輸送が使えるかを一度確認しておくことだ。中国からの調達が主軸なら、7日で届く経路を持っているかどうかは、在庫の設計そのものを左右する。海運・陸送との使い分けを前提に、鉄道という札を手元に置いておきたい。

たとえば、月に一度まとめて仕入れていた雑貨を、鉄道で回転を上げて月2回に分けると、1回あたりの発注量を抑えつつ品切れも防ぎやすい。届く日数が読めれば、セールや繁忙期に合わせた発注の逆算もしやすくなる。青海〜ドンナイ便が自分の取引に組み込めるかは、扱う品目と数量、そして通関の要件しだいだ。まずは物流業者に見積もりと所要日数を出してもらい、いま使っている経路と並べて比べてみるところから始めたい。

参照元:
e.VnExpress — New rail route cuts China to Vietnam freight time from 15 to 7 days

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この記事を書いた人

ベトナム・ホーチミン在住3年目|旅行で来るだけでは知ることができない、現地にいるからこそわかるローカル情報を中心に発信していければと思いベトナム旅行の専門情報サイトを立ち上げました。

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