ベトナム最大級の食品メーカー、マサン・コンシューマー(Masan Consumer)が2026年6月、タイ・バンコクで開催されたアジア最大級の食品見本市「THAIFEX – Anuga Asia 2026」に出展し、看板ブランド「CHIN-SU(チンス)」をはじめとする主力製品を世界に向けて披露した。CHIN-SUはすでに26を超える国と地域に輸出され、韓国の大手ECプラットフォーム「Coupang(クーパン)」で調味料カテゴリ1位、米国Amazonでもトップ10入りを果たしている。ベトナム食の海外進出が、いよいよ本格的なグローバル競争のステージへ移ったことを象徴する出来事だ。
THAIFEX 2026でベトナムブランドが存在感
マサン・コンシューマーがバンコク近郊のIMPACT Muang Thong Thaniで開かれたTHAIFEX – Anuga Asia 2026に出展したのは2026年6月2日。会場には59の国・地域から3,620社が集結し、ベトナムは176社が参加して上位5カ国に入る規模となった。
同社がベトナム館で前面に押し出したのは、チリソースと高級魚醤(ヌクマム)で知られるCHIN-SUのほか、魚醤ブランドのNam Ngu、即席麺のOmachi、コーヒーのVinacafé・Wake-Up、そしてフォー製品のPho Storyという顔ぶれ。いずれもベトナム国内の食卓で圧倒的なシェアを持つブランド群だ。
「ベトナム食を世界食へ」——Go Global戦略の中身
マサンが掲げるのは「Go Global – Make Vietnamese Food Global Food(ベトナム食を世界の食に)」という明快なスローガンだ。同社の製品はすでにベトナム国内の98%以上の世帯に浸透しており、その地盤を足がかりに、米国・カナダ・日本・韓国・中国本土・台湾・ロシアなど26を超える市場へと販路を広げてきた。とりわけアジア主要市場での伸びが著しい。
輸出を支えるのが品質認証の厚みだ。製造拠点はISO 22000、ISO 9001、BRCGS、FSSC 22000、HACCP、HALAL、米国FDA基準などに対応し、各国の輸入規制をクリアできる体制を整えている。
主要指標:CHIN-SUの海外ポジション
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 輸出市場数 | 26カ国・地域超 |
| 韓国Coupang | 調味料カテゴリ1位 |
| 米国Amazon | トップ10入り |
| 国内浸透率 | ベトナム全世帯の98%超 |
| THAIFEX出展社数 | 3,620社(59カ国・地域) |
| ベトナム参加企業 | 176社(上位5カ国) |
※指標は2026年6月時点の各種公表値に基づく。
業界の受け止め
ベトナムFMCG(日用消費財)業界では、マサンの動きを「国民的ブランドの世界展開」として注目する声が広がっている。
- 食品輸出関係者:「韓国Coupangでの1位は、在外ベトナム人需要だけでなく現地消費者にも調味料が受け入れられた証拠だ」
- FMCGアナリスト:「米Amazonトップ10は、アジア系食材棚での存在感が一段上がったことを意味する」
- 展示会来場バイヤー:「ヌクマムや即席麺をワンストップで揃えられる点が、海外の流通には魅力的に映る」
日本のベトナム好き・旅行者への影響
CHIN-SUやNam Nguのヌクマム、Omachiの即席麺は、日本のアジア食材店やオンラインでも入手しやすくなりつつある。現地で味わったフォーやブンの味を自宅で再現したい人にとって、信頼できる調味料の選択肢が増える流れだ。日本のスーパーやEC棚にベトナムブランドが並ぶ日も、そう遠くないかもしれない。
業界への波及
マサンの成功は、ベトナム食品メーカー全体に「国内シェア→海外EC→現地小売」という展開モデルを示した。これまで在外ベトナム人コミュニティ向けが中心だった輸出が、現地の一般消費者を取り込む段階へ移行しつつある。フォーのユネスコ無形文化遺産申請など、ベトナム食の国際的な地位向上の流れとも重なり、追い風が強まっている。
実用情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 企業 | Masan Consumer(マサン・コンシューマー) |
| 主要ブランド | CHIN-SU / Nam Ngu / Omachi / Vinacafé / Pho Story |
| 出展イベント | THAIFEX – Anuga Asia 2026(バンコク) |
| 入手方法(日本) | アジア食材店・主要ECのベトナム食品コーナー |
まとめ
マサン・コンシューマーのTHAIFEX 2026出展とCHIN-SUの海外EC躍進は、ベトナム食が「現地の味」から「世界の食卓に並ぶ商品」へと進化していることを示している。日本でもベトナム調味料が身近になれば、家庭でつくる本場の味のハードルはぐっと下がる。今後の販路拡大と、日本市場での展開に注目したい。
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