無料バスに10月から本人認証が必須──在住者が困らない準備

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ホーチミン市が7月1日から始めた市内134路線のバス無料化には、あまり知られていない「続き」がある。無料は年内いっぱい続くが、7〜9月は乗るだけでよいのに対し、10月からは乗車のたびにVNeIDや身分証などでの本人認証が必要になる二段構えなのだ(2026年6月23日、VnExpress・Tuổi Trẻなどが報道)。ベトナムに住む人・長期滞在する人にとっては、9月末までの「準備期間」に何をしておくかで、10月以降の乗り心地が変わる。

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7〜9月は「乗るだけ」、10月から本人認証が要る

市の交通当局が公表したスケジュールは明確に二つのフェーズに分かれている。第1フェーズは7月1日〜9月30日で、この間は乗客の登録も本人確認も一切不要。誰でもバス停で待って乗り込むだけで、運賃はかからない。ここまでは既報のとおりだ。

変わるのは第2フェーズ、10月1日〜12月31日である。無料であることは変わらないが、乗車ごとに本人認証が求められるようになる。当局が挙げた認証手段は、チップ入りの国民身分証(CCCD)、国の統合アプリVNeIDのアカウント、銀行カード、電子ウォレット、そしてバス向けアプリのMultiGoなど。要するに「自分が誰かを機械に読ませてから乗る」形に切り替わる。無料バスの全体像は7月から134路線が無料になった経緯をまとめた記事に譲り、ここでは10月からの認証義務に絞って実務を整理する。

なぜ途中から認証を入れるのか

いきなり10月から始めず、3か月の助走を置いたのには理由がある。当局の説明では、この準備期間は市民をバス利用に慣れさせつつ、乗客データベースと技術基盤、電子チケットシステムを整えるための期間と位置づけられている。つまり、無料化は単なる運賃ゼロのキャンペーンではなく、紙の回数券や現金から電子チケットへ移行する仕掛けでもある。

本人認証を挟むことで、市は「延べ何人が、どの路線を、いつ使ったか」を正確に把握できる。無料化には市の予算から下半期分として約6,650億ドン(1万ドン≒約59円換算で約39億円規模)が投じられる見込みとされ、税金を使う以上、利用実態の可視化は避けて通れない。10月からの認証は、利用者にとっては一手間だが、制度を続けるための土台づくりという色合いが濃い。

フェーズ別に何が変わるか

Item第1フェーズ(7/1〜9/30)第2フェーズ(10/1〜12/31)
FareFreeFree
本人認証不要乗車ごとに必要
認証手段身分証・VNeID・銀行カード・電子ウォレット・MultiGo等
対象路線市内134路線市内134路線
除外路線172番(ヴンタウ〜バリア〜サイゴン。一部がドンナイ市を通るため対象外)

路線数は両フェーズとも134で変わらない。注意したいのは、ヴンタウ方面へ抜ける172番が最初から対象外という点だ。経路の一部がドンナイ市を通るためで、無料バス目当てにヴンタウへ、という使い方はできない。この除外は10月以降も同じである。

スマホがない人・旅行者はどうなるのか

「10月からVNeIDが要る」と聞くと、スマホやベトナムの身分証を持たない在住外国人・旅行者は身構えるかもしれない。だが当局は、高齢者、障害のある人、子ども、学生、旅行者、そしてスマホを持たない人など、直接サポートが必要な層には個別のガイドラインを用意すると明言している。認証手段も身分証・アプリの一択ではなく、銀行カードや電子ウォレットといった複数の入口が用意される見込みだ。

現時点で外国人観光客向けの正式な運用は9月末までに詰められる段階にあり、具体的な提示方法は追って公表される。ベトナムのキャッシュレス事情は電子ウォレット中心で、この夏の空港アクセスや国内移動の動きは国内線が大増便になる時期の記事でも触れたとおり活発だ。到着後の足としてバスを使う予定なら、10月以降は認証の一手間が入ることを頭に入れておきたい。

9月末までにやっておくと安心なこと

長期滞在者・在住者であれば、準備期間のうちに手を打っておく価値がある。ベトナムの身分証(CCCD)を持っている人はVNeIDアカウントを有効化しておく、キャッシュレス派なら普段使いの銀行カード・電子ウォレットが交通決済に対応するか確認しておく、といった具合だ。10月に入ってから初めて設定しようとすると、慣れない画面と混雑で余計に時間がかかりやすい。

短期の旅行者は、9月末までの滞在なら認証を気にせず乗れる。10月以降に来る場合は、当局が示す旅行者向けガイドラインの公表を待つのが確実で、無理にアプリを準備するより現地での案内に従うのが安全だ。いずれにせよ「無料は年内続く」という前提は変わらないので、認証の有無だけを押さえておけばよい。

Frequently asked questions

10月から無料バスは有料に戻るのですか?

いいえ。運賃は12月31日まで無料のままです。変わるのは料金ではなく、10月1日からは乗車ごとにVNeIDや身分証などでの本人認証が必要になる点だけです。

VNeIDを持っていない旅行者でも10月以降バスに乗れますか?

当局は旅行者やスマホを持たない人向けに個別のガイドラインを用意すると発表しています。認証手段は身分証・VNeIDのほか銀行カードや電子ウォレットなど複数が想定されており、旅行者向けの具体的な提示方法は追って公表される見込みです。

ヴンタウ行きのバスも無料ですか?

いいえ。ヴンタウ方面へ抜ける172番は、経路の一部がドンナイ市を通るため最初から無料化の対象外です。これは第1フェーズ・第2フェーズを通じて変わりません。

Sources

Tuổi Trẻ Online: Từ 1-7, người dân TP.HCM đi xe buýt miễn phí, trừ tuyến 172 đi Vũng Tàu

VnExpress International: Ho Chi Minh City announces 134 free bus routes from July

VietnamNet: Miễn phí xe buýt từ 1/7: TPHCM kỳ vọng tạo cú hích cho giao thông công cộng

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Author of this article

In my third year living in Ho Chi Minh City, Vietnam. I launched this specialist Vietnam travel information site hoping to share local knowledge you simply can’t get by visiting as a tourist — the kind of thing you only understand by being here.

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