New WorldサイゴンがMarouと提携、客室もロビーもベトナム産チョコで包む

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ホーチミンの5つ星ホテルNew World Saigonが、ベトナム産チョコレートのMarouと組んだ。客室の備品からロビー、レストラン、物販コーナー、共同開発商品まで、滞在のあちこちにMarouを差し込む取り組みで、6月に始まった。海外から来た客が「ベトナムでカカオが穫れる」と知らないまま到着し、産地の話を聞き、気に入った板チョコを土産に持ち帰る——その一連の流れをホテル側が設計している。

この記事は、ベトナムで何を買って帰るか迷う旅行者と在住者、とくに贈り物を探している人に向けて書く。空港の免税店やベンタインの雑貨市場を回らなくても、泊まったホテルの中で「本物のベトナム土産」に出会える経路が太くなってきた。

目次

New WorldがMarouを客室からレジまで一本の線でつないだ

一過性のキャンペーンで終わらせず、宿泊のいくつもの接点にMarouを常設したのが今回の中身だ。客室、ロビー、レストラン、リテール、そして両社で作った商品——泊まっている間に何度もMarouのチョコに触れる導線になっている。仕掛けたのはNew Worldの地域ブランドチームで、季節ごとの単発企画を超えて、産地を知ってもらう常設の体験へ組み替えた。

狙いははっきりしている。ベトナムのカカオをほとんど知らずに来た海外客が、滞在中に味を覚え、産地の背景を聞き、帰り際に関連商品を手に取る。土産物を「買わせる」のではなく、体験の延長で自然に持ち帰らせる作りだ。日本から来た旅行者にとっては、値段だけで選びがちな空港土産の前に、味と物語を確かめる場所が一つ増えることになる。

dó紙とカカオ殻でくるんだ包装が、土産の意味を変える

目を引くのが両社で作った包装だ。ベトナムの伝統紙「dó(ゾー)紙」に、チョコ製造で出るカカオ殻の繊維を漉き込んでいる。捨てられていた殻が包み紙に生まれ変わり、どこの何で作られたチョコかという物語が、パッケージそのものに宿る。渡された相手が包みを見た瞬間に産地が伝わる、という設計だ。

贈り物として見ると、この一手間は効く。中身の味だけでなく、包みの手触りと素材の由来まで一緒に渡せる。ベトナム土産の選び方は、安さや量から、産地と作り手の物語で選ぶ段階に移りつつある。コーヒーでも同じ動きがあり、ブオンマトートの豆が海を渡ってベトナム土産の選び方が変わっているのと地続きの話だ。

南部6県のカカオを一袋ずつ選ぶMarou、日本の店でも見かける

Marouは2011年にホーチミンで、2人のフランス人サミュエル・マルタとヴァンサン・ムルーが立ち上げた。ダクラク、ラムドン、ドンナイ、バリア、ティエンザン、ベンチェという南部6県から、カカオ豆を袋単位で選別して仕入れる。県ごとに香りと酸味が違い、産地名を冠した単一産地の板チョコとして売る。バリア76%、ベトナム100%といった具合に、コーヒーの産地違いを飲み比べる感覚で食べ比べられる。

日本の輸入食品店やオンラインでも扱いがあり、名前に覚えのある人もいる。だからこそ、ホテルで実物を口にしてから買えるのは土産選びのハードルを下げる。知らないブランドの箱を空港で賭けで買うのとは違い、味を確かめてから相手の顔を思い浮かべて選べる。Marouはベトナム発ブランドの海外展開でも先頭にいて、シンガポールのチャンギ空港へ店を広げる動きも出ている。国外で名前を見る機会が増えるほど、贈り物としての通りも良くなる。

RauCycleの1万ドルと奨学金22件、地域に金を戻す稼ぎ方

New WorldはMarou以外にも地域との連携を重ねている。アースデイに合わせたRauCycleでは、余った野菜を若手アーティストに託してロビーに6点の作品を作り、反響を受けて全点が合計1万ドル超で売れた。売上は地域と環境の3団体に寄付している。H.U.E.という美術展では、最終的に22件の奨学金を支えた。単なる館内装飾ではなく、地域にお金と機会を戻す仕組みとして回している。

同ホテルでアジア太平洋のマーケティングを率いたヴォ・カイン・ズイ氏は、これからのホテルの差は地域文化を多く語ることではなく、地域社会と長く続く互恵の関係を築けるかで決まると述べている。Marouとの提携も、一度きりの物販ではなく、産地と客とホテルが繰り返し関わる関係づくりに置かれている。旅行者から見れば、その関係の副産物として質の高い土産が手に入る、という構図だ。

ホテルでベトナム土産を見つける、具体的な回り方

  • 場所: New World Saigon Hotel(ホーチミン1区、ベンタイン市場のすぐ近く)のロビーとリテールコーナー。宿泊しなくても館内のショップは覗ける。
  • 買えるもの: Marouの単一産地板チョコと、両社共同開発の商品。県違いを詰めた食べ比べギフトボックスは贈答向き。
  • 街で探すなら: Maison Marouのブティックやカフェ、主要空港の売店でも手に入る。オンライン購入もできる。
  • ギフトの選び方: 相手の好みが読めなければ、産地違いを一箱にまとめた食べ比べセットが外れにくい。日本へ持ち帰る夏場は、板チョコの熱対策に保冷袋を用意しておく。

ロビーで一枚つまみ、気に入った県のチョコを箱で買う。ベンタインの雑貨より単価は上がるが、dó紙にくるまれたバリアやベンチェの板は、産地ごと相手に手渡せる。中秋が近い時期なら、早くから月餅が並ぶベトナムの贈り物文化と重ねて選ぶと、季節の一品としても収まりがいい。次にホーチミンへ泊まるなら、土産は最終日の空港ではなく、初日のホテルのロビーから探し始めていい。

参照元

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この記事を書いた人

ベトナム・ホーチミン在住3年目|旅行で来るだけでは知ることができない、現地にいるからこそわかるローカル情報を中心に発信していければと思いベトナム旅行の専門情報サイトを立ち上げました。

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