メコンデルタのカントー市で、60歳の夫婦が貧しい労働者のために無料食堂を続けている。Cai Khe地区Le Loi通りで、ともに60歳のHuynh Hong TuyetさんとNguyen Minh Trungさん夫妻が、2025年5月20日から毎日無料の食事を提供。当初は1日約50杯ほどだったが、いまでは平均で200杯近くにまで増えた。
満月の日には400食近い精進料理を振る舞い、5キロの米と交換できる引換券を100枚配ることもある。家族で営むホテル業の収入を運営の元手にしている。
2025年5月に始まった無料食堂
食堂があるのはカントー市Cai Khe地区のLe Loi通り。営業は午前11時から深夜0時まで、毎日続く。開設は2025年5月20日。提供する料理は7種類を週替わりで回している。最初はインスタント麺にウズラの卵やソーセージを添えた簡素なものだったが、その後は骨からとったスープやひき肉を加え、味わいを豊かにしていった。
1日約200杯、満月には400食
提供数は開設当初の1日約50杯から、いまでは平均200杯近くにまで増えた。さらに満月の日には400食近い精進料理を振る舞う。あわせて5キロの米袋と交換できる米引換券を100枚配るなど、食事以外の支援も行う。提供規模を整理すると次の通り。
| 項目 | 数量 |
|---|---|
| 開設当初の1日提供数 | 約50杯 |
| 現在の平均1日提供数 | 約200杯 |
| 満月の日の無料精進料理 | 約400食 |
| 配布する米引換券(5kg袋と交換) | 100枚 |
| 週替わりの献立 | 7種類 |
運営を支える仕組み
運営資金は、夫妻の家族が営むホテル業の収入でまかなっている。厨房設備だけでも電気代やガス代を除いて5,000万VND(約285万円・1万VND≒約57円で換算)近くを投じた。現金の寄付は受け取らず、麺・米・野菜・調味料といった食材の寄付のみを受け入れる方針だ。手が空いているときは息子も手伝う。
夫妻の思い
Tuyetさんは「みんなが満腹で帰ってくれれば、それで私は幸せ」と語る。当初の簡素な一杯から、骨スープやひき肉を加えて味を改善してきた歩みには、訪れる人にきちんとした食事を出したいという姿勢がにじむ。現金ではなく食材の寄付に限る運営方針も、支援を続けるための工夫といえる。
地域への広がり
1日約50杯から200杯近くへと提供数が伸びたことは、それだけ食堂を頼る働き手が地域にいることを示している。満月の日の精進料理や米の引換券配布など、食事を超えた支援の輪が、Cai Khe地区の暮らしを下支えしている。
まとめ
2025年5月に始まったカントーの無料食堂は、ホテル業の収入を元手に、夫妻が毎日続けてきた取り組みだ。「満腹で帰ってほしい」という思いのもと、1日約200杯、満月には400食を振る舞う。現金ではなく食材の寄付に限るやり方が、息の長い運営を可能にしている。
