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日本からベトナムへの飛行機は、ハノイまで約5時間、ホーチミンまで約6時間で到着できる東南アジア有数の近距離路線です。直行便はベトナム航空・ベトジェット・日本航空(JAL)・全日空(ANA)の4社が運航し、出発空港も成田・羽田・中部・関空・福岡・広島まで広がり、2026年4月28日には富士山静岡空港にも東南アジア初の定期便が就航予定です。
ただ「飛行機の時間や航空会社」だけ調べても、いざ予約する段になると「お土産は機内持ち込みできるのか」「ベトナム航空とベトジェットはどちらが結局お得なのか」といった実際の悩みが残りやすい領域です。本記事ではフライトの基本情報に加え、ベトナム在住者の視点からお土産の持ち帰りや航空会社別の使い勝手まで踏み込んで解説します。
飛行機の予約をする前に、まず押さえておきたいのが所要時間と時差です。日本とベトナムの時差は2時間あり、復路と往路で飛行時間も異なります。スケジュールを組む段階で必ず確認したい基本情報を整理します。
日本からベトナム主要都市への直行便フライト時間は、おおよそ次の通りです。日本からベトナムへの往路は偏西風に逆らうため長く、ベトナムから日本への復路は追い風に乗る分30分〜1時間ほど短くなる傾向があります。
| 到着空港 | 往路(日本→ベトナム) | 復路(ベトナム→日本) |
|---|---|---|
| ハノイ(ノイバイ) | 約5時間〜5時間40分 | 約4時間30分〜5時間 |
| ホーチミン(タンソンニャット) | 約5時間40分〜6時間20分 | 約5時間〜5時間40分 |
| ダナン | 約5時間20分〜5時間40分 | 約4時間55分〜5時間20分 |
ベトナムは日本より2時間遅れています。日本が午前9時のとき、ベトナムは午前7時です。サマータイム制度は採用されていないため、夏も冬も時差は変わりません。短い旅行なら時差ボケの心配はほぼなく、現地時刻に合わせて活動すれば翌日からすぐに観光を楽しめます。
関空・中部・福岡発の便は午前出発が中心で、ハノイには午後3〜4時頃に到着します。一方ベトジェットの深夜便(ハノイ発午前2時台)を利用すると、現地ホテルに2泊分の宿泊予約が必要になる点は押さえておきたいところです。
2026年4月時点で日本〜ベトナム間の直行便を運航しているのは、ベトナム航空・ベトジェットエア・日本航空・全日空の4社です。価格・サービス・マイル制度に大きな違いがあり、選び方で旅行の満足度が変わります。
ベトナムのフラッグキャリアで、日本5空港(成田・羽田・中部・関空・福岡)からハノイ・ホーチミンへ、加えて成田・関空からダナンへも乗り入れています。Skytrax 4スター評価でフルサービスの機内食・無料受託手荷物2個(合計46kg)が付き、ファミリー層・出張層に支持されています。2026年7月からは関空ーダナンが週5便、成田ーダナンは1日2便運航日も登場し、リゾート需要に応えています。
東南アジア最大級のLCCで、日本路線は成田・羽田・中部・関空・福岡・広島に加え、2026年4月28日からは富士山静岡空港にも就航予定(詳細は次章のマトリクス参照)。LCCのため受託手荷物・機内食はオプション制ですが、セール時には片道1万円台のチケットが出ることもあります。
JALは成田・羽田からハノイ・ホーチミンへ、ANAは成田・羽田からハノイ・ホーチミンに加え成田ーダナンを運航しています。価格はベトジェット<ベトナム航空<JAL・ANAの順で高くなりますが、JALマイレージバンク・ANAマイレージクラブを貯めている人や、定時運航率を重視する出張族に選ばれる傾向です。ANAとベトナム航空はコードシェア提携があり、ベトナム航空運航便をANA便名で予約すればANAマイル積算率も高められるため、マイラーの間で定番の活用法になっています。
「自分の住んでいる地域からはどの空港・航空会社が使えるのか」を一覧で押さえると、無駄な乗継便を避けられます。2026年4月時点の直行便を空港別にまとめました。
| 出発空港 | ハノイ | ホーチミン | ダナン |
|---|---|---|---|
| 成田 | VN・JL・NH・VJ | VN・JL・NH・VJ | VN・NH(最大1日2便) |
| 羽田 | VN・JL・NH・VJ | VN・JL・NH・VJ | 直行なし(ハノイ経由) |
| 中部 | VN・VJ | VN・VJ | 直行なし |
| 静岡(2026/4/28〜新規) | VJ(週3便) | 直行なし | 直行なし |
| 関空 | VN・VJ | VN・VJ | VN(週5便、2026/7〜増便) |
| 広島 | VJ(2024/5〜新規) | 直行なし | 直行なし |
| 福岡 | VN・VJ | VN・VJ | 直行なし(要乗継) |
| その他(札幌・仙台等) | 直行なし | 直行なし | 直行なし |
VN=ベトナム航空、JL=日本航空、NH=ANA、VJ=ベトジェットエアの略称です。ダナン直行便は成田と関空の2空港に限られ、それ以外の地域からは原則ハノイまたはホーチミン経由となる点に注意してください。
2026年4月28日に就航した静岡ーハノイ線は、東海エリア在住者にとって関東・関西の空港まで移動せずに直行便を使える待望の路線です。スケジュールは静岡発10時30分/ハノイ着14時、ハノイ発午前2時40分/静岡着9時30分。週3便(火・木・日)でスタートしており、需要次第で増便も期待されています。
ベトナム3空港はそれぞれ規模も入国の流れも異なります。到着後すぐに必要なSIM・両替・配車アプリの準備に直結する情報を整理します。
ハノイ市内まで約30km、車で約45分。第2ターミナルが国際線で、入国審査は混雑時に1時間待ちになることもあります。SIMカードの購入は到着ロビー出口の正面にカウンターが並び、5GBで3〜5USDが目安です。
ホーチミン市1区まで約7km、車で約20〜40分とアクセス良好。日系便は深夜到着が多く、配車アプリのGrabが深夜帯でもスムーズに利用できます。両替は市内の銀行・専門店の方がレートが良いため、空港では当面の交通費分(2〜3千円)の両替に留めるのがおすすめです。
ダナン市内まで約3km、空港からタクシーで10分以内とコンパクトな立地が魅力。中部リゾートのハブで、ホイアン・フエへも車で1〜3時間圏内です。早朝着の便を選べば、その日のうちに世界遺産観光に直行できます。
札幌・仙台・広島(一部)・那覇など直行便が出ていない地域からは乗継便を使うことになります。所要時間と料金、目的別の判断基準を整理します。
| 経由地 | 合計所要時間 | 主な航空会社 |
|---|---|---|
| 香港 | 約9〜11時間 | キャセイパシフィック |
| バンコク | 約10〜12時間 | タイ航空 |
| シンガポール | 約12〜14時間 | シンガポール航空 |
| ソウル | 約9〜11時間 | 大韓航空・アシアナ |
| 台北 | 約8〜10時間 | チャイナエアライン・エバー航空 |
ベトナムは雑貨・コーヒー・ナッツなど持ち帰りたいお土産が豊富な国です。旅行の持ち物を出発前に整理しておかないと、空港カウンターで超過料金が発生したり、せっかくのベトナムコーヒーを諦める事態にもなりかねません。航空会社ごとの手荷物規定を押さえて、お土産用のスペースを確保しておきましょう。
| 航空会社 | 受託手荷物(エコノミー) | 機内持込 | 液体100ml超の扱い |
|---|---|---|---|
| ベトナム航空 | 23kg×2個(無料) | 10kg×1個 | 受託のみ可 |
| ベトジェット | 20kg(要追加購入) | 7kg×1個 | 受託のみ可 |
| JAL・ANA | 23kg×2個(無料) | 10kg×1個 | 受託のみ可 |
ベトジェットは受託手荷物が別料金のため、お土産を多く買う予定なら20kg枠の事前購入(往復で約3,000円)を済ませておくのが安全です。当日の追加購入はWeb予約より割高になります。
ヌクマム(魚醤)・コンデンスミルク・ココナッツオイルなど液体は機内持込できないため、すべて受託手荷物に入れます。瓶の口をラップで密封し、ジップロックで二重包装してから衣類に巻く梱包が基本です。詳しい梱包テクニックはベトナムお土産のスーツケース詰め方ガイドでも紹介しています。
注意したいのがヌクマム(魚醤)の扱いです。匂いが強く漏れた際の被害が大きいため、航空会社や搭乗時の判断によっては梱包を徹底しても受託拒否される事例があります。お土産で持ち帰る場合は専門店で密封ボトルを購入し、ガラス瓶ではなくプラスチック容器・少量パッケージを選ぶと没収リスクを下げられます。
ベトナム雑貨の代名詞であるプラカゴやノンラー(円錐型の伝統帽子)は、サイズが大きく潰すと変形するため、機内持込手荷物として座席上の収納棚に入れるのが鉄則です。LCC利用時は機内持込サイズ(55×40×23cm程度)に収まる中サイズを選び、変形しやすい飾り付きは段ボールで補強してチェックインしましょう。
ベトナム在住者が日越間を往復する際、もっとも頻繁に比較するのがこの2社です。「結局どちらが得か」は旅行スタイルで答えが変わります。
ベトナム航空はベトナム料理を含む機内食2回提供(ハノイ便)、座席ピッチ81cm、個人モニターありとフルサービスです。ベトジェットは機内食オプション制(ベトナム料理セット約1,500円)、座席ピッチ73cm、モニターなし。5〜6時間の長距離フライトを快適に過ごしたい家族・出張なら、価格差以上の体験差が出ます。
金額ベースの逆転ラインとして目安を出すと、ベトジェットの片道2万円台チケットに受託手荷物20kg追加(往復約3,000円)と機内食2回(約3,000円)を加えると、合算でベトナム航空の往復5万円台と差が縮まります。お土産を15kg以上買い付ける予定なら、最初からベトナム航空を選んだほうがトータルで安く済むケースが多くなります。
定時到着率はベトナム航空85〜90%、ベトジェット70〜80%が目安です。ベトジェットは雨季のホーチミン便で遅延が出やすく、深夜便利用時は到着後の宿泊スケジュールに余裕を持たせておくと、空港で2〜3時間足止めされても焦らずに済みます。台風シーズン(8〜10月)の中部路線も同様に遅延が増える時期です。深夜着便を使う場合は、空港近くの仮眠ホテル(1泊2,000〜3,000円)かハノイ・ホーチミン市内ホテルのアーリーチェックイン枠(追加料金30〜50%)を予約しておくと安心です。
ベトナム行きの航空券は時期によって2倍以上の差が出ます。安く予約するための時期と購入タイミングを押さえましょう。
ベトナム旅行の閑散期は6月(梅雨明け前のジメジメ期)、11月(観光シーズンの隙間)、ゴールデンウィーク明けの5月中旬です。この時期は格安航空券が出やすく、ベトジェット片道2万円台、ベトナム航空往復5〜6万円といった底値も狙えます。雨季・乾季の詳細はベトナムの雨季と乾季ガイドを参考にしてください。
1月下旬〜2月のテト(旧正月)、年末年始、夏休み(7〜8月)は航空券が2倍以上に跳ね上がります。テト前後は日系便も含めて満席になりやすく、3ヶ月前の予約が安全圏です。
出発の3〜4ヶ月前が価格と空席のバランスが良い時期です。ベトジェットは月1〜2回開催されるセール(新年・夏休み前など)で大きく下がるため、メルマガ登録で情報をキャッチしておくと得です。直前1ヶ月以内は逆に値上がり傾向で、特に金土発の便は割高になります。
「観光・出張・ギフト買い付け」と用途が違えば最適な便も変わります。在住者の視点から、目的別のおすすめを整理します。
関空・成田からの午前発便(VN・JL・NH)はハノイ・ホーチミンに午後3〜4時着で、その日のうちに市内観光を始められます。ベトナム旅行おすすめ都市10選を参考に、初日の動線を組み立てましょう。
翌日に会議や工場視察を控えた出張は、定時到着率の高いJAL・ANA・ベトナム航空が無難です。羽田発の早朝便で当日午後にはハノイ・ホーチミンの取引先訪問が可能になります。
業務用にコーヒー・ドライフルーツ・雑貨をまとめ買いする場合は、受託手荷物2個合計46kg枠のあるベトナム航空・JAL・ANAが有利です。LCC利用時は事前に40kg枠の追加購入をしておけば、超過料金(1kg約2,500円)を回避できます。
日本からベトナムへのフライトは4社・10以上の路線が走っており、2026年は静岡ーハノイ線も加わってアクセスが一段と便利になりました。家族旅行ならフルサービスのベトナム航空、価格重視ならベトジェット、出張なら日系2社というように、用途と発地で選び分けるのが満足度の高い予約のコツです。お土産を多く持ち帰る予定なら、受託手荷物の規定と液体梱包の準備も忘れずに進めましょう。
ベトナム到着後の現地移動についてはタクシー利用ガイドや都市間鉄道移動ガイドもあわせて参考にしてください。ハノイのベストシーズンを狙うならハノイ旅行のベストシーズンもチェックしておくと、フライト予約と現地観光がスムーズに繋がります。
直行便でハノイまで約5時間〜5時間40分、ホーチミンまで約5時間40分〜6時間20分、ダナンまで約5時間20分〜5時間40分です。復路は偏西風の影響で30分〜1時間ほど短くなります。
2026年4月時点で成田・羽田・中部・関空・福岡・広島・静岡の7空港から直行便が出ています。ダナン直行便は成田・関空のみ、他都市はハノイまたはホーチミン経由となります。
家族旅行・お土産買い付けなど荷物が多い旅行はベトナム航空、1〜2泊の弾丸出張や予算重視ならベトジェットが向いています。受託手荷物2個46kg枠が無料のベトナム航空は、お土産持ち帰りに大きなアドバンテージがあります。
出発の3〜4ヶ月前が価格と空席のバランスが良い時期です。閑散期の6月・11月・GW明けは特に安く、ベトジェットなら片道2万円台、ベトナム航空の往復5〜6万円といった底値が出ます。テト・年末年始・夏休みは2倍以上に跳ね上がるため早めの予約が安全です。
100ml超の液体(ヌクマム・コーヒーリキッド・ココナッツオイル等)は機内持込できないため、すべて受託手荷物に入れる必要があります。瓶はラップで密封しジップロックで二重包装、衣類で包んでスーツケース中央に配置するのが破損を防ぐ基本です。
2026年4月28日からベトジェットエアが静岡ーハノイ線を週3便(火・木・日)で運航開始しました。富士山静岡空港にとって開港以来初のベトナム定期便であり、初の東南アジア定期便です。静岡発10時30分/ハノイ着14時のスケジュールで、東海エリア在住者にとって関東・関西の空港まで移動する必要がなくなりました。
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