日系ペルー料理「ニッケイ」がサイゴン初上陸、JWマリオットにNikuraオープン

ホーチミン市のJWマリオット・ホテル&スイーツ・サイゴン1階に、日系ペルー料理「ニッケイ(Nikkei)」を専門とするレストラン「Nikura」がオープンした。ホーチミンで本格的なニッケイ料理を提供する初の店舗として注目を集めている。

シェフ・ド・キュイジーヌを務めるのは、ペルーの首都リマ出身のイヴァン・カスソル(Ivan Casusol)氏。北米・中東・アジアのニッケイレストランで経験を積んだ専門家だ。Saigoneerの取材記事では、ニッケイ料理の歴史とNikuraの挑戦が詳しく報じられている。

目次

ニッケイ料理とは何か

1899年4月3日、790人の日本人移民を乗せた船がペルーに到着した。経済的困窮から新天地を求めた農民たちは、砂糖プランテーションでの労働に従事した。彼らが持ち込んだ日本の調理技法と、ペルー沿岸の豊かな食材が出会い、やがて独自の融合料理が誕生する。

刺身の切り方や繊細な盛り付けといった日本の技術に、ロコト(唐辛子)、アヒ・アマリージョ(黄唐辛子)、ライム、トウモロコシ、キャッサバといったペルーの食材が加わった。1980年代に日系ペルー人シェフたちがこの料理を体系化し、「ニッケイ」という名称が定着した。

時期 ニッケイ料理の歩み
1899年 日本人移民790人がペルーに到着
20世紀前半 プランテーション労働者が日本食とペルー食材を融合
1980年代 日系ペルー人シェフが「ニッケイ」を料理ジャンルとして確立
1987年 松久信幸シェフがNobuをオープン、世界的に知名度が上昇
2026年 ホーチミンにNikuraが開業、東南アジアでの本格展開

Nikuraの注目メニュー

イヴァン・カスソル氏が手がけるメニューは、日本の食材精度とペルーの大胆なフレーバーを掛け合わせている。

料理名 内容
Concha 日本産ホタテのソテー、クリーミーなライムソース
A8ワギュウステーキ 高級和牛を使ったメインディッシュ
Nikura Rice 生ハムブロス、椎茸、ポーチドエッグ、ナッツソース

ペルー料理の代表格セビーチェを日本の刺身技法で再解釈した一品や、ペルー産スパイスと日本の果実を組み合わせたカクテルも特徴的だ。

併設のカクテルバー「Pisco Hana」では、ペルーの国民酒ピスコと日本のフルーツ・花を組み合わせたモダンカクテルを提供。ベトナム産の旬の食材を取り入れたモクテルや低アルコールドリンクも揃える。

背景:なぜ今サイゴンなのか

ホーチミンの外食市場は東南アジアでも有数の成長率を誇り、国際的なファインダイニングの進出が加速している。日本食レストランはすでに市内に数百軒あるが、「ニッケイ」というカテゴリーは空白だった。

日本・ペルー・ベトナムの三国は、いずれも太平洋に面し、海産物を多用する食文化を持つ。ベトナム料理のヌクマム(魚醤)や生春巻きの繊細さは、ニッケイ料理との親和性が高い。カスソル氏はSaigoneerの取材で「サイゴンの食文化の多様性と活気が、ニッケイの新しい章を書くのに最適な場所だ」と語っている。

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現地の反応

  • 食通コミュニティ: 「ホーチミンにはイタリアン・フレンチ・和食はあったが、ニッケイは初。新しいカテゴリーの開拓になる」
  • 在住日本人: 「日本人としてペルーとの接点は遠く感じていたが、移民の歴史を食で体感できるのは興味深い」
  • ホテル業界関係者: 「JWマリオットがニッケイを選んだことで、ホーチミンのラグジュアリーダイニングシーンが一段階上がった」

日本人旅行者にとっての意味

「日本食が海外でどう変容したか」を体験できるレストランは、アジアでもまだ少ない。Nikuraでは日本の食材と技法がペルーの調味料・食材と出会い、さらにベトナムのローカル食材が加わる三重のクロスオーバーを楽しめる。

寿司や天ぷらとは全く異なる「日本食の海外進化形」を体験したい旅行者には、訪問する価値がある。JWマリオット内のためドレスコードや予約が推奨される点も押さえておきたい。

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飲食業界への波及

ニッケイ料理はこれまで北米・南米・ヨーロッパが主戦場だった。Nikuraの開業は、東南アジアにおけるニッケイの本格的な展開を象徴する。ホーチミンの飲食業界では、ペルー料理全般(セビーチェバー、ピスコバーなど)への関心も高まっている。

日本の食品業界にとっても、「和食の海外展開」が単なる寿司・ラーメンの輸出にとどまらず、現地の食文化と融合した新ジャンルを生む事例として参考になる。

項目 詳細
店名 Nikura
住所 G階, JW Marriott Hotel & Suites Saigon, Hai Ba Trung通り & Le Duan大通り交差点, Saigon Ward, HCMC
電話 +84 28-3520-9999
ジャンル ニッケイ料理(日系ペルー料理)
シェフ Ivan Casusol(リマ出身)
併設バー Pisco Hana(カクテルバー)
ドレスコード スマートカジュアル推奨
予約 推奨(Marriott公式サイトまたは電話)

まとめ

1899年にペルーへ渡った日本人移民が生んだニッケイ料理が、127年の時を経てホーチミンに到着した。リマ出身のイヴァン・カスソル氏が率いるNikuraは、日本の精密さ、ペルーの大胆さ、ベトナムの食材力を一皿に凝縮する。ホーチミンのダイニングシーンに新しいカテゴリーを刻む一軒として、食に関心のある旅行者は要チェックだ。

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引用元・参考

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この記事を書いた人

ベトナム・ホーチミン在住3年目|旅行で来るだけでは知ることができない、現地にいるからこそわかるローカル情報を中心に発信していければと思いベトナム旅行の専門情報サイトを立ち上げました。

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