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「アジア最美の島」と称されるフーコック島(ベトナム)では、2020年7月から全外国人旅行者を対象とした30日間ビザ免除制度が施行されている。2026年現在、この制度は変更なく継続中で、日本人旅行者も事前申請不要でフーコック島に30日間滞在できる。ただし「フーコック島のみ」という制限があり、ホーチミン市やハノイなど本土への移動を考える場合は通常のビザが必要だ。2026年の最新統計では訪問者数が前年比72%増と急増しており、APEC2027の開催地として大規模なインフラ整備も進む今、この制度を正しく理解した上で旅行計画を立てることが重要だ。
フーコック島のビザ免除制度は2020年7月1日に施行された。対象は全世界のパスポート保持者であり、国籍を問わず適用される。日本人旅行者にとっては、通常のベトナム本土への渡航と同様にビザ免除(45日間)の対象だが、フーコック島特有の30日間免除は「島外に出る場合はビザが必要」という点で大きく異なる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度開始 | 2020年7月1日 |
| 対象者 | 全国籍の外国人旅行者 |
| 滞在可能期間 | 最大30日間 |
| 申請手続き | 不要(パスポート提示のみ) |
| 入国方法 | 航空・海路ともに可 |
| 島外移動 | 別途ビザが必要 |
ベトナム国内でフーコック島だけがこの特別なビザ免除制度を持てる理由は、法律上の4つの条件をすべて満たしているからだ。
これら4条件を満たすのはベトナム全土でフーコック島のみ。この「唯一性」が制度を支える根拠となっている。
フーコック島ビザ免除制度の最大の落とし穴が、「島外移動」の問題だ。30日間のビザ免除はあくまでフーコック島内に限定される。ホーチミン市やハノイ、ダナンなどベトナム本土の都市に移動する場合は、有効なビザを別途取得する必要がある。
これが現実問題となるケースが実際に起きている。インド大使館が警告を発した事例がその典型だ。医療緊急事態が発生した場合、フーコック島内の医療施設では対応できない重篤なケースではホーチミン市の大型病院への搬送が必要となる。この際、ビザを持っていない旅行者は入国管理上の問題が生じる可能性がある。フライトの大幅な遅延・欠航による乗り継ぎ空港での足止めも同様の問題を引き起こしかねない。
現実的な対処法
フーコック島のみ滞在するつもりでも、万一の緊急事態に備えて、渡航前にeビザ(電子ビザ)を取得しておくことを強く推奨する。ベトナムのeビザはオンラインで申請でき、承認まで通常3営業日程度かかる。費用は25米ドル程度だ。
2026年のフーコック島は、急速な発展の真っ只中にある。
訪問者数の急増
2025年のフーコック島への外国人旅行者数は180万人。2026年1〜3月(第1四半期)だけで81万7,000人を記録し、前年同期比72%増という驚異的な成長率を示している。このペースが続けば、2026年の年間訪問者数は200万人超が見込まれる。
APEC2027開催地としての開発
フーコック島は2027年に開催される「APEC(アジア太平洋経済協力)」の会場の一つに選定されており、現在大規模なインフラ整備が進行中だ。国際会議場の建設、道路整備、港湾拡張、5つ星ホテルの新規開業など、島全体が「世界水準のリゾート」へと急速に変貌している。APEC開催に向けて新規フライトも拡充されており(フーコック新規フライト2026)、今後さらにアクセスが便利になる予定だ。
現時点(2026年4月)では、日本からフーコック島への直行便は定期運航されていない。一般的なルートは以下の2通りだ。
ホーチミン市経由(最も一般的)
成田・羽田・関空・名古屋・福岡発のベトナム航空・JAL・ANA・Vietjetなどでホーチミン市(タンソンニャット空港)へ。そこからフーコック国際空港への国内線乗り継ぎ(飛行時間約1時間)が標準的なルートだ。乗り継ぎを含む総所要時間は約8〜10時間程度となる。
ハノイ経由
ハノイ(ノイバイ空港)経由でフーコック行きの国内線に乗り換えるルートも選択肢の一つ。Vietjetが4月28日からハノイ〜静岡線を新規就航予定であり(Vietjetハノイ〜静岡線就航情報)、静岡・東海地方からの旅行者には新たな選択肢となる。
30日間ビザ免除を使って長期滞在できるフーコック島の、主な観光コンテンツを紹介する。
ビーチリゾート
ロン・ビーチ(ベトナムで最も美しいビーチの一つ)、サオ・ビーチ(白砂の絶景)、ケム・ビーチなど複数の一流ビーチが点在。シュノーケリング・ダイビング・シーカヤックなどマリンアクティビティも充実している。
世界最長ケーブルカー
ホンソム島とフーコック島を結ぶケーブルカーは、全長7,900mで世界最長。眼下に広がるエメラルドグリーンの海と島々の絶景が楽しめる。
VinWonders テーマパーク
ベトナム最大級のテーマパーク。アトラクション・ショー・水族館が複合した施設で、家族旅行の定番スポットだ。
ファームステイ・コショウ農場
フーコック島は世界的に有名なブラックペッパーの産地。農場見学やコショウを使った料理体験など、農業観光も人気だ。
フーコック島の乾季は11月〜4月で、特に12月〜3月は晴天が多く最もおすすめの時期だ。4月下旬〜10月は雨季に当たり、スコールが多くなる。ただし雨季でも1日中雨が降り続くことはまれで、午後のにわか雨が多いパターンだ。
気温は年間を通じて25〜33℃程度。熱帯性気候のため、日焼け対策と水分補給は必須だ。島内での移動はバイクタクシー(Grab)か電動バイクのレンタルが主流で、自動車タクシーよりも機動的に観光できる。
また、ハロン湾のクルーズやハノイ旧市街など本土の観光もあわせて計画している場合は、フーコック島到着前にeビザを取得しておくことを改めて強調したい。島からの出発時に空港でビザなしと判明すると、手続きが複雑になる可能性がある。フーコック島から他のベトナム観光地を回るプランについては、最新情報を確認しておこう(ベトナム2026年第1四半期観光最新情報)。
参考・引用元:
・VnExpress: What to know about the 30-day visa-free entry for foreign tourists to Asia’s most beautiful island
・VIETJOベトナムニュース: フーコック島観光客に30日間のビザ免除
・Vietnam Visa Embassy: No visa required for tourists to Phu Quoc on short stay