ハノイの「カペラ・ハノイ」が、世界の名門ホテルを選ぶランキング「World’s 100 Best Hotels 2026」で81位に入った。ベトナムのホテルが同リストに載るのは初めてだ。わずか47室、テーマは1920年代のオペラ。オペラハウスのすぐそばに建つこの小さな宿が、なぜ世界の目利きに選ばれたのか。ハノイ旅行の滞在先を考える日本の旅行者にとっても、街の新しい顔として押さえておきたい話題だ。
ベトナム勢として初のリスト入り
VnExpress Internationalによると、この順位は「The World’s 50 Best Hotels」を運営する組織が発表する拡張リスト(51〜100位)の一部で、カペラ・ハノイは81位に位置づけられた。ベトナムのホテルがこのリストに登場するのは今回が初。同じ発表回にはベトナムから他に選ばれたホテルはなく、カペラ・ハノイが単独での記録となった。
評価は、ホテル関係者や旅行ジャーナリスト、ホスピタリティ教育の関係者、ラグジュアリー旅行者ら800人超の「アカデミー」メンバーの投票で決まる。過去3年以内の実際の宿泊体験に基づく点が特徴で、施設の豪華さだけでなく、滞在の質が問われる仕組みになっている。
47室に凝縮された1920年代オペラの世界
カペラ・ハノイの特徴は、その規模の小ささにある。客室はわずか47室。ハノイ・オペラハウスの近くという立地を生かし、1920年代のオペラをテーマにした世界観で全館を貫く。大型の高層ホテルが並ぶ中で、あえて客室数を絞り、劇場のような没入感を売りにする方向を選んでいる。少数の客に濃い体験を届ける設計で、規模を追うホテルとは別の土俵で勝負している宿だ。
| Item | Details |
|---|---|
| Ranking | World’s 100 Best Hotels 2026 で81位 |
| 意義 | ベトナムのホテルとして初のリスト入り |
| Number of cabins | 47室 |
| Theme | 1920年代のオペラ |
| Location | ハノイ・オペラハウス近く |
| 選出方法 | 800人超のアカデミー投票(過去3年の宿泊に基づく) |
アジア勢の中での位置づけ
51〜100位の中で、アジアのホテルは20軒が名を連ねた。国別では日本が7軒で最多。全体1位には香港のローズウッド香港が選ばれ、東京のジャヌ東京(52位)、パーク ハイアット 東京(53位)、シンガポールのカペラ・シンガポール(97位)なども並ぶ。モルディブ、インドネシア、タイ、スリランカ、マカオの施設も入っている。日本勢や既存の名門が居並ぶ枠に、初登場のハノイの47室ホテルが割って入った格好だ。
ハノイ滞在の選択肢はどう広がるか
これまでベトナムのラグジュアリー市場は、フーコックやダナンといったビーチリゾートが牽引してきた。今回、首都ハノイの街なかホテルが世界的なリストに入ったことは、滞在先の選び方に一つの変化を示す。海辺のリゾートで過ごすか、街の文化に浸って過ごすか。オペラハウス周辺という立地は、旧市街や劇場を歩いて回りたい旅行者にとって、リゾートとは別の滞在像を描きやすくする。ただし客室は47室と小規模で、希望日が決まっているなら早めに空室を確認しておくのが無難だ。
ハノイは中秋やフェスティバルなど街全体が舞台になる時期が多く、宿の立地が体験を左右する。10日間続くフェスティバル・タンロンのような催しに合わせるなら、中心部の宿は動きやすさで有利だ。ラグジュアリー志向で静けさを重視するなら、混雑を避ける発想でまとめた北フーコックでのスロー滞在と読み比べると、街型とリゾート型の違いが見えてくる。
日本の旅行者はどう活かすか
ハノイ滞在を計画する日本の旅行者にとって、今回のリスト入りは宿選びの手がかりになる。オペラハウス周辺という立地は、旧市街や劇場、文化施設への街歩きと相性がいい。豪華さの度合いで比べるより、少数の客に向けた世界観の作り込みそのものを目的にするなら、この宿の性格は合致する。逆に、広い施設やプール・キッズ向け設備を重視する旅なら、リゾート型を選ぶほうが満足度は高い。世界の投票者が選んだのがどんな滞在なのかを、自分の旅の目的と照らして判断したい。
Sources
VnExpress International: World’s 100 Best Hotels list includes one from Vietnam


