観光の合間に腰を落ち着けて、次の行き先を考えたい。そんなときの候補に入れたいのがThe Coffee Houseです。2014年にホーチミンで生まれ、飲み物だけでなく、人が集まって過ごす空間を大切にしてきたチェーンです。ベトナムらしい練乳入りコーヒーから甘いラテ、お茶まで選べるので、好みが違う同行者とも入りやすいのがうれしいところ。店舗やメニューの再編も進んでいるため、昔の紹介記事と今の店頭では違うことがあります。ここでは創業の背景をたどりつつ、2026年9月28日に確認した公式メニューと店舗情報を交えて、旅行中に使いやすい一杯とお店の選び方をご紹介します。

1. ペプシ出身の創業者が目指した「居場所」としてのカフェ
創業者のNguyen Hai Ninh(グエン・ハイ・ニン)氏は、ホーチミン工科大学で化学を学び、2010年の卒業後にPepsiの管理職育成プログラムへ進みました。飲料会社で働いた後、カフェの事業へ転じた人物です。コーヒーを売るだけでなく、店で過ごす時間にも価値を持たせる。その考え方が、後のThe Coffee Houseにつながっていきます。
In 2011, Ninh first launched a café chain called Urban Station. Building on the know-how and experience cultivated then, in 2014 he created a new brand, "The Coffee House," in Ho Chi Minh City. The concept he raised was "community coffee": not merely serving coffee, but creating places where people work, talk with friends, and build new connections. That was the vision Ninh envisioned.
旅行者にとって、この「居場所」という発想は、飲み物を買うだけでなく一度座って予定を整えたいときに役立ちます。友人との会話、地図を広げての相談、短いパソコン作業。同じカフェでも過ごし方はさまざまです。店名の知名度だけで決めず、テーブルの広さや席の間隔を見て、その日の目的に合う支店を選ぶと使いやすくなります。
経営体制の大きな転機は2025年です。Golden Gateの決算を伝えたVnExpressによると、同年1月8日に運営会社の株式99.98%の取得が完了しました。その後も店舗や商品構成は変化しており、過去の店舗数が今の規模を表すわけではありません。以前訪れた支店をもう一度使いたい人も、今回の旅行では公式一覧から探し直すと安心です。後半では、店舗選択画面で確認できた具体的な候補を挙げます。
2. Don't Miss These! Recommended Menu
メニューは、ベトナム式コーヒー、ラテ、ミルクティー、フルーツティーなど幅広い構成です。まず「コーヒーの味を楽しみたい」「甘いデザート感覚で飲みたい」「お茶にしたい」のどれかを決めると、名前が多くても迷いにくくなります。以前から知られるシリーズと、現在の公式メニューに載る選択肢を分けて見ていきましょう。
① デザート感覚:CloudFeeの特徴と今のラテ
The Coffee Houseらしい創作ドリンクとして知られてきたのがCloudFee(クラウドフィー)です。公式の開発ストーリーでは、コーヒーの苦みが苦手な人にも楽しんでもらおうと、CreamyとCreme Bruleeの2系統を作ったことが紹介されています。コーヒーにクリームやトッピングを合わせる、飲むデザートのような発想です。
その一つがCloudFee Crème Brûlée。発売時にはコーヒーとクリーム、表面の焦がし砂糖を組み合わせた商品として紹介されました。ブラックコーヒーの代わりというより、おやつも兼ねた一杯と考えるとイメージしやすいでしょう。ただし、今回確認した公式の標準メニューではCloudFeeの名前は見当たらず、過去の紹介写真だけで現在の販売を判断することはできません。
同シリーズにはCloudFee Creamy Roasted Almondもありました。こちらはアーモンドの香りを楽しむタイプです。今の公式メニューから甘いラテを選ぶなら、Latte Caramel Cold FoamやLatte Hạnh Nhân Oatsideが候補で、確認時の表示はいずれも69,000VNDでした。CloudFeeと同じ商品ではありませんが、「クリーム感が欲しい」「ナッツの香りが好み」という選び方は引き継げます。販売状況や価格は、実際に利用する支店を選んだ画面で確かめてください。
② お茶派に:CloudTeaとミルクティー・フルーツティー
「コーヒーよりお茶が好き」という方にも選択肢があります。以前のCloudTea(クラウドティー)には、ミルクティーとクリームを組み合わせた季節商品などがありました。現在の公式メニューでCheese Tea系を探すなら、Shan Cheese Foamという名前が目印です。確認時の表示は65,000VND。お茶だけですっきり飲みたいのか、フォームのコクも楽しみたいのかで選ぶと、好みに近い一杯を見つけやすくなります。CloudTeaはシリーズ名であり、お茶の商品すべての総称ではありません。
フルーツティーなら、Trà Đào Cam Sả(桃・オレンジ・レモングラスのお茶)が探しやすい定番です。公式メニューでは冷たいものと温かいものがあり、いずれも59,000VNDと表示されていました。Đàoが桃、Camがオレンジ、Sảがレモングラスです。名前の意味を知っておくと、写真がなくても選ぶ手がかりになります。暑い屋外から入った直後は冷たい一杯、冷房で体が冷えたら温かい一杯、と使い分けられるのも便利です。
③ The Classic: Vietnamese-Style Phin Coffee
ベトナムらしい甘く濃いコーヒーを試すなら、練乳入りのアイスコーヒーが候補です。フィンで淹れるPhin Sữa Đáを探すときは、現在の公式メニューの「Cà Phê Phin」分類にあるCà Phê Sữa Đáが目印です。Sữaはミルク、Đáは氷を表す言葉。練乳の甘さとコーヒーのコクを一緒に楽しむタイプなので、ブラックのアイスコーヒーとは分けて注文しましょう。
Cà Phê Sữa Đáの確認時の表示価格は39,000VNDです。ミルク寄りの味を選びたい場合は、同じ価格で載っているBạc Xỉu(バックシウ)も比較候補になります。初回は大きなサイズやトッピングを増やす前に、基本の一杯で甘さと濃さを見てみると選びやすいでしょう。甘さを控えたいときは、氷だけでなく練乳を減らせるかも尋ねてみてください。
3. 休憩や短い作業に:Wi-Fiと席の選び方
次の目的地を調べたり、写真を整理したり、旅先ではカフェの席に助けられる場面があります。The Coffee Houseも候補になりますが、仕事用の場所として選ぶなら、飲み物の種類とは別に、通信環境と座席を見ておきたいところです。
まず確認したいのは、その支店で使えるWi-Fiの案内です。店員にネットワーク名と接続方法を尋ね、実際に使う席でページが開くか試しておきましょう。メール確認と動画会議では必要な通信量が違います。「無料Wi-Fiがある」ことだけで会議まで安心とは決めず、時間の決まった仕事にはモバイル回線も用意しておくと予定を組みやすくなります。全店舗で同じ速度や接続方式という確認は取れていません。
次に見たいのは、使えるコンセントが席の近くにあるかです。各席にあるとは限らないので、充電が目的なら着席前に店員へ確認するとスムーズです。観光で歩き回って消耗したスマホを充電しながら、次の行き先を調べる——そんな休憩なら、充電できる席を見つけられるだけでも助かります。長時間の作業より短い調べものなら、必要な条件も絞りやすくなります。
窓際で外を眺めたいのか、机を使って作業したいのかでも、座りたい場所は変わります。窓の大きさや開放感だけでなく、日差し、冷房の風、周囲の会話も見ながら席を選んでみてください。友人とにぎやかに過ごす人もいるカフェなので、必ず静かとは限りません。短い休憩の日と、集中して仕事をする日で同じ店を選ぶ必要はありません。
4. A Practical Guide for Japanese Tourists
From here, we compile information useful when actually using The Coffee House.
[Easy-to-Access Stores]
2026年9月28日の公式店舗選択画面では、ホーチミンの候補として28 ter Mạc Đĩnh Chi(マック・ディン・チー通り)、ベンタイン地区の141 Nguyễn Thái Bình(グエン・タイ・ビン通り)、86 Cao Thắngなどが表示されました。観光コースに合わせ、通り名だけでなく番地まで地図で照合して選ぶと便利です。古い地図や旅行記事で見かける31 Lê Duẩnと159 Phạm Ngũ Lãoは今回の公式一覧では確認できなかったため、訪問候補には現在一覧に出る支店を選ぶのが確実です。一覧にないだけで閉店と決まるわけではないので、特定の店が目当てなら個別に問い合わせてください。
ハノイでは公式一覧にある23M Hai Bà Trưng(ハイ・バー・チュン通り)が中心部で探す際の候補です。以前掲載した166 Lò Đúcは旧市街内の住所ではなく、今回の公式一覧でも確認できませんでした。湖の散策後に立ち寄りたい場合は、店名を検索するだけでなく、今いる場所からの移動経路まで見て選びましょう。支店ごとの営業日時は訪問前に確認してください。
[Using the Dedicated App]
専用アプリには注文や会員特典の機能があり、公式注文サイトからもメニューを見られます。受け取り方は「Giao hàng tận nơi」が配達、「Đến lấy mang đi」が持ち帰りの受け取り、「Uống tại quán」が店内利用です。先に利用方法と支店を選んでおくと、別の店へ注文してしまう行き違いを避けられます。一度だけの休憩なら無理に会員登録をせず店頭注文、何度か利用するならアプリの特典も見る、という使い分けで十分です。ポイントやクーポンの条件はその時点のアプリ案内を確認しましょう。
ホテルでゆっくりしたい朝には配達も選択肢です。公式利用規約では、通常は最寄り店舗から道路距離5km以内、注文確定後およそ30分を目安としていますが、到着時刻の保証ではありません。注文画面の配達可否・料金・予定時間を見てから頼みましょう。ホテルによってはロビーでの受け取りになるので、客室まで届く前提にせず、受け渡し場所を決めておくとスムーズです。
[Ordering Tips]
レジでは、商品名の画面やメニュー写真を見せながら「This one, please」と伝える方法が便利です。公式注文画面にはベトナム語の商品名も多いので、英語表記だけを頼りにせず、飲みたい商品の名前を手元に残しておきましょう。氷を少なくしたいなら「Less ice」または「ít đá」、甘さを控えたいなら「Less sugar」または「ít đường」が手がかりになります。練乳やフォームの入った商品は、砂糖だけ減らしても甘みが残るので、どの部分を調整できるか聞くと希望を伝えやすくなります。
公式のオンライン注文では、VisaやMastercardなどの国際カード、対応する電子ウォレット、現金払いが案内されています。店頭の支払いは注文する支店で確認しましょう。海外カードやアプリで決済が進まない場合に備え、少額のVNDを持っておくと注文を切り替えやすくなります。配達料は商品代とは別に画面へ表示されるため、飲み物だけの値段と最終合計を見分けてください。
[Price Guide]
2026年9月28日に公式注文サイトで表示された価格例です。支店選択前の表示をもとにしているため、実際の注文画面で販売状況・サイズと合計を確かめてください。円額は比較用に1万VND=60円と仮定した概算で、当日の為替レートではありません。
- Cà Phê Sữa Đá/Bạc Xỉu:各39,000VND(概算約234円)
- Latte Caramel Cold Foam/Latte Hạnh Nhân Oatside:各69,000VND(概算約414円)
- Trà Đào Cam Sả:59,000VND(概算約354円)/Shan Cheese Foam:65,000VND(概算約390円)
同じチェーンでも、基本の練乳入りコーヒーとフォーム付きラテでは価格が違います。安くベトナムコーヒーを試したいなら前者、甘いものも兼ねたいなら後者、と目的に合わせて選ぶと納得しやすいでしょう。「日本より半額」とひとまとめにするより、飲みたい一杯の内容と値段を見比べるのがおすすめです。
5. Summary
The Coffee Houseは、ベトナム式コーヒーも甘いラテもお茶も選びながら、観光の途中にひと息つけるチェーンです。初めてならCà Phê Sữa Đá、甘いおやつ感覚ならフォーム付きラテ、お茶派ならフルーツティーを手がかりにしてみてください。CloudFeeなど過去の人気シリーズを目当てにする場合は、今の支店メニューで探してから向かうと行き違いが少なくなります。
お店を探すときは看板の色だけでなく、「THE COFFEE HOUSE」の店名と番地を目印に。行きやすい支店を一つ選び、席を見て、その日の気分に合う一杯を頼む。そんな使い方なら、観光の予定を詰め込みすぎず、旅の途中に少し余白を作れます。
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