2026年4月、米旅行誌Travel + Leisureが紹介した「隠れた魅力のある都市」の調査で、ホイアンが92.96点で1位、ダナンが2位となった。ベトナム国家観光局の説明によると、調査をまとめたのはSweepstakes Tableであり、同誌の読者投票ではない。対象は23の旅行先で、世界中の全都市を網羅した順位でもない。ベルギーのブルージュやモロッコのシャウエンなど、欧州・北アフリカの旅先と並んで紹介されたニュースとして受け止めたい。順位をきっかけに訪れるなら、何が評価され、自分は何を楽しみたいのかまで考えると、旅程に生かしやすい。
ランキングの評価方法と、ホイアンで楽しめること
国家観光局が示す配点は、体験の密度50%、費用の手ごろさ40%、天候10%。点数は満足した旅行者の割合ではなく、この調査での総合評価だ。旧市街では観光施設や飲食店を歩いてつなげやすく、短い滞在でも食事、買い物、歴史散策を組み合わせられる。以下は採点項目をそのまま並べたものではなく、旅行者が予定を考えるために魅力と確認点を整理した表である。
| 旅行で重視すること | 楽しみ方と確認点 |
|---|---|
| Richness of food | カオラウ、ホワイトローズ、バインミーなどを食べ比べる。量と予算に合わせ、食事を一軒に詰め込まない |
| Cultural heritage | 世界遺産の旧市街や来遠橋、古い民家を巡る。建物の見学時間と観光チケットの対象を先に確認 |
| Local experiences | 仕立て、ランタン作り、料理教室など。開始時刻、所要時間、説明言語、料金に含まれるものを比較 |
| Cost | 飲食代だけでなく、空港送迎、チケット、体験料まで合計する。順位は個々の店の品質を保証するものではない |
| Access | 国家観光局の目安はダナン国際空港から旧市街まで車で約50分。入国・荷物受取や渋滞の時間は別に見込む |
92.96点という数字だけで、別の年や別の調査より優れているとは判断できない。旅行者にとって役立つのは、評価の半分が「体験の密度」に置かれている点だ。歩いて食事や見学を楽しみたい人には、ホイアンの街のまとまりが選ぶ理由になる。一方、海辺で何もしない時間を取りたい人は、旧市街への近さより宿の立地や過ごし方を優先してよい。ランキングと自分の旅の満足度は、必ずしも同じ尺度ではない。
「隠れた名都市」でも、混雑と暮らしへの配慮は必要
「隠れた」という名前から、人の少ない静かな街を想像するかもしれない。しかし、この順位は訪問日の混雑を保証するものではない。夜景を目的にするなら夕方以降、建物を落ち着いて見たいなら見学時間内の昼間、と目的を分けると計画しやすい。写真を撮るときは店の入口や通路をふさがず、人や住宅を写す場合は一声かけたい。観光の風景であると同時に、暮らしや商売の場所でもあるからだ。
観光チケットは、遺産の保存と価値の継承を支える仕組みでもある。ホイアン世界文化遺産保全センターの2026年1月の案内では、80,000ドン券と120,000ドン券が示され、後者は来遠橋または関帝廟、博物館1施設、その他3施設を選ぶ内容となっている。有効期間は滞在中の最大3日で、見学後も半券を保管するよう案内されている。購入時には最新の対象施設と利用条件を確かめたい。今回のランキングを理由とした新たな予約制や入場制限について、ここで参照した公式案内には記載がない。決まった制度のように旅程へ織り込む必要はない。
日本人旅行者の計画:季節と移動時間を確認する
日本から訪れる場合は、ランキングより先に到着時刻と空港からの移動を確認したい。ダナン国際空港の国際線ターミナルT2はSkytraxで5つ星評価を受けているが、これはターミナルの施設・サービスに関する評価だ。入国待ちやホテルまでの移動時間がなくなるわけではない。遅い便で到着する日は、ホイアンの体験予約をその夜に入れず、送迎の待合場所やホテルのチェックイン対応を確認しておくと安心だ。
ホイアンの国家観光局ガイドは3〜5月を訪問に向く時期、6〜8月を暑い時期、10〜1月を雨や嵐に注意する時期としている。「11〜2月は一律に最適」とは言えない。次の表は季節の目安であり、出発直前にはホイアンとダナンそれぞれの予報・警報を確認する必要がある。
| Period | 旅程を組むときの注意 |
|---|---|
| 3月〜5月 | ホイアンの街歩きを計画しやすい目安。4月末〜5月初めに行くなら、実際の連休日程と宿・交通の空きを確認 |
| June–August | 暑さを前提に、街歩きは朝や夕方、昼は休憩を入れる。海で過ごす日は天気だけでなく遊泳案内も確認 |
| September–October | 秋の天候変化に注意。特に10月以降は雨や嵐への備えが必要で、大雨時は川沿いの予定を無理に実行しない |
| November–February | 11〜1月は雨の多い時期に重なる。年初は冷える日も想定し、上着と雨具を用意。祭りの日程と天候は別に確認 |
この記事が扱うのは2026年4月のニュースであり、当時の4月30日・5月連休のツアー事情を現在の空席状況として使わないようにしたい。ランタン祭りは旧暦毎月14日が基本で、西暦の毎月14日ではない。祭りを目的にするなら、現地の当年カレンダーで日付を確認する。一方、街のランタンが見られるのはその一夜だけではない。日程が合わなくても、通常の夜の散策を楽しむ計画は立てられる。
初めてのホイアンで組み合わせたい3つの体験
初めてなら、景色を見る、郷土料理を食べる、手仕事に触れる、という三つから優先順位を付けるとよい。全部を一度にこなす必要はなく、日帰りか宿泊かによって選びたい。
- 旧市街のランタン散策(Hội An Ancient Town):Ancient Townは一本の通りではなく旧市街を指す。明るいうちに歴史的な建物を見て、夕方から川沿いへ回ると、同じ街の表情の違いを楽しめる。ダナンへ戻る場合は、散策前に帰りの車の時刻と集合場所を決めておこう
- Cao lau (Cao Lầu):太く歯ごたえのある麺に豚肉や香草などを合わせる郷土料理。国家観光局は、麺作りにバー・レー井戸の水を使うという伝承も紹介している。ただし、すべての店の製法や「市外では本物を食べられない」ことを保証する説明ではない。麺の食感や具材を味わう一杯として、旅の食事に加えてみたい
- テーラーでの仕立て:仕立てに関心があれば、生地と形を選ぶところから旅の体験になる。ただし、24時間以内の完成を全店共通の条件とは考えない。注文前に試着の回数、直しの時間、受取日時を確認し、帰国便から逆算しよう。滞在が短いなら既製品や生地を見るだけにする選択もある
ホイアンとダナンを組み合わせるなら、旧市街の夜をゆっくり楽しみたいか、海辺の宿を拠点に日帰りしたいかを先に決めよう。荷物を持って宿を移る手間と、夜にダナンへ帰る負担を比べると、自分に合う泊まり方を選びやすい。Combined with the Hue Festival 2026,にも興味がある場合は、個々の催しの開催日とフエへの移動日を別に確保したい。順位の高い場所を増やすことより、歩く、食べる、休む時間が残る旅程を目指す方が、ホイアンの良さを味わいやすい。
【情報元】国家観光局Vietnam.travelのランキング・ホイアン・食文化案内、ダナン観光振興センター(2026年4月2日)、ホイアン世界文化遺産保全センターの観光案内(2026年1月28日)、Skytrax公式5つ星空港・ターミナル一覧。関連報道:
VnExpress English, "Hoi An, Da Nang top Travel + Leisure’s world hidden gem cities rankings" (April 14, 2026)
https://e.vnexpress.net/news/travel/places/hoi-an-da-nang-top-travel-leisure-s-world-hidden-gem-cities-rankings-5060904.html


