FEATURE
01
![]()
ベトナムへの旅行を計画するとき、多くの人が直面する疑問があります。
「いつ行けば快適に過ごせるのか?」「雨季は避けるべきなのか?」こうした疑問の答えは、実はベトナムという国の地理的特徴に隠されています。南北に約1,650kmも伸びるベトナムは、一つの国でありながら地域ごとにまったく異なる気候パターンを持っています。北部のハノイでは四季らしきものが存在し、冬には10℃を下回ることもあります。一方、南部のホーチミンは一年中高温多湿で、季節の変化はほとんど感じられません。
この気候の多様性こそが、ベトナム旅行の計画を複雑にしている要因です。しかし、裏を返せば、訪れる時期と地域を適切に選べば、一年中どこかで快適な旅行が可能だということでもあります。

北部は亜熱帯性気候に属し、緩やかな四季が存在します。
乾季は11月から4月で、特に11月から12月は降雨量も少なく過ごしやすい時期です。気温は20℃前後で、朝晩は肌寒さを感じることもあります。1月から2月が最も寒く、最低気温が10℃前後まで下がることがあるため、軽い防寒着が必要です。雨季は5月から10月で、7月と8月が最も降水量が多くなります。この時期の気温は33℃前後まで上昇し、蒸し暑さが続きます。北部の特徴は、年間を通じて気温差が大きいことです。冬と夏では20℃以上の気温差があり、服装の準備も季節に応じて大きく変える必要があります。
中部は北部と南部の気候が交わる地域で、独特の気候パターンを持っています。乾季は2月から7月で、この時期は晴天が多く観光に最適です。特に3月から5月は気温も25℃から28℃程度で快適に過ごせます。雨季は8月から1月で、特に9月から12月は降水量が非常に多くなります。
中部の雨季は北部や南部とは異なり、日本の梅雨のようなジトジトとした雨が長時間降り続くことが特徴です。また、8月から9月は台風シーズンでもあり、この時期の旅行は注意が必要です。中部を訪れるなら、乾季の始まりである3月以降がおすすめですが、7月8月は非常に暑くなるため、暑さ対策を万全にする必要があります。
南部は熱帯モンスーン気候に属し、一年中高温多湿です。平均気温は約27℃で、年間を通じて気温の変化は比較的小さくなっています。乾季は11月から4月で、雨が少なく涼しい季節です。特に12月から3月は最も過ごしやすく、観光のベストシーズンとされています。
雨季は5月から10月で、短時間のスコールが頻繁に発生します。雨季前の4月から5月が一番暑い時期で、最高気温が35℃を超えることもあり、湿気も高くじっとりとした暑さを感じます。南部の雨季の特徴は、一日中雨が降り続くのではなく、午後や夕方に激しいスコールが降り、その後は晴れることが多い点です。そのため、雨季でも観光は十分可能ですが、折りたたみ傘やレインコートの準備は必須です。
出典 ベトナムまとめサイト「ベトナム 気候」より作成

北部のベストシーズンは10月から12月です。この時期は気温が18℃から28℃程度で快適に過ごせます。降水量も少なく、晴天の日が多いため、ハロン湾やサパなどの自然景観を楽しむには最適です。特に秋は稲作地帯が実り、風景が黄金色に変わる美しい季節でもあります。
春の3月から4月も悪くありませんが、時折小雨が降り、やや肌寒い日もあります。夏の5月から10月は蒸し暑く、雨も多いため避けた方が無難です。冬の12月から2月は寒さが厳しく、特に山岳地帯では降雪を経験することもあります。寒さが苦手な方には不向きですが、霧に包まれた幻想的な風景を楽しみたい方にはおすすめです。
中部のベストシーズンは3月から8月です。この時期は乾季で、ダナンやホイアンのビーチを満喫できます。気温は25℃から35℃で、海水浴やマリンスポーツに最適な条件が揃っています。特に3月から5月は気温も程よく、観光客も比較的少ないため、ゆったりと過ごせます。
7月8月は最も暑い時期ですが、ビーチリゾートを楽しむには問題ありません。ただし、日差しが非常に強いため、紫外線対策は必須です。9月から2月は雨季で、特に9月から12月は降水量が非常に多くなります。この時期は台風のリスクもあるため、中部への旅行は避けた方が賢明です。
南部のベストシーズンは12月から3月です。この時期は雨が少なく、気温も31℃前後で比較的過ごしやすくなります。湿度も雨季に比べて低く、観光やショッピングを快適に楽しめます。ホーチミン市内の観光はもちろん、メコンデルタやフーコック島への旅行にも最適な時期です。
4月から5月は非常に暑く、湿度も高いため、体力的にきつく感じることがあります。雨季の5月から11月も観光は可能ですが、午後のスコールに備えた準備が必要です。ただし、雨季は観光客が少なく、ホテルの料金も安くなる傾向があるため、予算を抑えたい方にはメリットもあります。
出典 Vietnam Airlines「ベトナム旅行のベストシーズンとそこで楽しめる…」より作成
雨季は避けるべき、と考える人が多いかもしれません。しかし、雨季にも大きなメリットがあります。まず、観光客が少ないため、人気スポットでもゆったりと観光できます。ホテルやツアーの料金も乾季に比べて安くなることが多く、予算を抑えられます。
また、雨季の雨は一日中降り続くわけではなく、特に南部では午後の数時間だけ激しいスコールが降り、その後は晴れることが多いのです。朝の時間帯を有効活用すれば、十分に観光を楽しめます。さらに、雨季は緑が豊かで、風景が美しくなる時期でもあります。特に北部の棚田や中部の田園風景は、雨季ならではの鮮やかな緑を楽しめます。
雨季のベトナム旅行では、いくつかの必須アイテムがあります。折りたたみ傘は必携ですが、突然の激しいスコールには対応しきれないこともあります。そのため、軽量のレインコートやポンチョも持参すると安心です。
靴は防水性のあるものを選びましょう。スニーカーやサンダルでも、防水加工されているものが理想的です。雨で濡れた道は滑りやすいため、滑り止めのついた靴底のものを選ぶことも重要です。また、貴重品を守るための防水バッグやジップロックも役立ちます。スマートフォンやカメラなどの電子機器は、防水ケースに入れておくと安心です。

雨季の旅行では、室内で楽しめる観光スポットを計画に組み込むことが賢明です。ベトナムには魅力的な博物館や美術館が数多くあります。ホーチミンの戦争証跡博物館やハノイのベトナム民族学博物館は、ベトナムの歴史や文化を深く理解できる場所です。
また、ショッピングモールやカフェ巡りも雨の日の楽しみ方の一つです。ベトナムのカフェ文化は非常に発達しており、雨音を聞きながらゆったりとコーヒーを楽しむ時間は、旅の思い出として心に残ります。スパやマッサージで一日の疲れを癒すのも、雨の日ならではの過ごし方です。雨季だからこそ、ゆったりとした時間の使い方ができるのです。
ベトナム旅行の服装選びは、訪れる地域と時期によって大きく変わります。基本的には軽装で問題ありませんが、いくつかの注意点があります。南部は一年中暑いため、通気性の良いTシャツやノースリーブ、ハーフパンツが適しています。ただし、室内は冷房が強めに効いていることが多いため、薄手のカーディガンやストールを持参すると便利です。
北部は季節によって服装を変える必要があります。夏は南部と同様に軽装で問題ありませんが、冬は長袖シャツやジャケット、場合によってはセーターも必要です。特に山岳地帯を訪れる場合は、防寒着を忘れずに持参しましょう。中部は乾季と雨季で服装を調整します。乾季は軽装で問題ありませんが、雨季は速乾性のある素材の服を選ぶと快適です。
ベトナムの日差しは非常に強く、紫外線対策は一年中必要です。帽子、サングラス、日焼け止めクリームは必携アイテムです。特に乾季の日中は強烈な日差しが降り注ぐため、こまめに日陰で休むことを心がけましょう。
暑さ対策も重要です。水分補給をこまめに行い、熱中症を防ぎましょう。ベトナムではペットボトルの水が安価で手に入るため、常に持ち歩くことをおすすめします。また、塩分補給も忘れずに。ベトナム料理は比較的塩分が含まれているため、食事を通じて自然に補給できますが、汗を大量にかいた後は意識的に塩分を摂取しましょう。
ベトナムには多くの寺院や神聖な場所があり、訪れる際には服装のマナーに配慮する必要があります。露出の少ない服装を選び、肩や膝が隠れる長さのものを着用しましょう。タンクトップやショートパンツは避け、長袖シャツや長ズボン、ロングスカートが適しています。
靴を脱いで入る場所も多いため、脱ぎ履きしやすい靴を選ぶと便利です。また、帽子やサングラスは建物内では外すのがマナーです。地元の文化を尊重した服装を心がけることで、より深くベトナムの文化に触れることができます。

ベトナムの雨季と乾季は、地域によって大きく異なります。北部は11月から4月が乾季で、特に秋の10月から12月がベストシーズンです。中部は3月から8月が乾季で、ビーチリゾートを楽しむには最適な時期です。南部は12月から3月が乾季で、最も快適に過ごせる時期となります。
しかし、雨季だからといって旅行を諦める必要はありません。雨季には観光客が少なく、料金も安くなるというメリットがあります。適切な準備と計画があれば、雨季でも十分にベトナムを楽しめます。折りたたみ傘やレインコート、防水性のある靴を持参し、室内で楽しめる観光スポットも計画に組み込みましょう。
服装選びも重要なポイントです。地域と季節に応じた服装を準備し、紫外線対策と暑さ対策を万全にしましょう。寺院や神聖な場所を訪れる際は、露出の少ない服装を心がけ、地元の文化を尊重する姿勢が大切です。
ベトナムは一年中どこかで快適に旅行できる国です。あなたの旅行スタイルや目的に合わせて、最適な時期と地域を選んでください。2026年のベトナム旅行が、忘れられない思い出となることを願っています。さあ、あなたのベトナム旅行計画を今すぐ始めましょう!
コメント