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ハノイに来たら、絶対に外せないのが食べ歩き。
旧市街の細い路地を歩けば、そこかしこから立ち上る湯気と香ばしい匂いが、あなたを誘います。プラスチックの椅子に腰掛け、地元の人たちと肩を並べて食べる一杯のフォー。それは観光というより、ハノイの日常に溶け込む体験です。
この記事では、旧市街を中心に、本当に美味しいと評判の食べ歩きスポットを12軒厳選してご紹介します。フォー、ブンチャー、バインミーといった定番から、知る人ぞ知る隠れた名店まで、実際に訪れた人たちの声をもとに選びました。
旧市街は、ハノイ観光の出発点。
ホアンキエム湖の北側に広がるこのエリアは、金物の通り、布の通り、食べ物の通りと、かつての専門商いの名残が今も息づいています。建物は古く、看板は雑多。でも、そこにこそハノイらしさがあります。

観光地でありながら、生活が主役。観光はその隙間に入り込んでいる感覚です。朝早く訪れると、体操をする人、散歩をする人、ベンチで静かに過ごす人の姿が見られます。
旧市街の魅力は、徒歩で回れる距離感にあります。一つの店で食べ終えたら、次の店まで歩いて5分。その間に、壁画通りやトレインストリートといった見どころも楽しめます。食べ歩きと街歩きが自然に融合する、理想的なエリアなのです。
フォーは、ハノイの朝を語る上で欠かせない存在です。
濃厚な牛肉または鶏肉の出汁、米麺、新鮮なハーブ、薄切りの肉。何時間も煮込まれた出汁は深く芳香な風味を発達させ、新鮮なハーブ、ライム、唐辛子によって完璧に補完されます。南部のフォーと比べると、ハノイのフォーはあっさりとした味付けが特徴です。
おすすめ店:フォー・ティン(Pho Thin)
住所:No. 61 P. Dinh Tien Hoang Street, Ly Thai To Ward, Hoan Kiem District
特徴:炭火で焼いた牛肉が香ばしく、スープとの相性が抜群です。
おすすめ店:フォー・バッダン(Pho Bat Dan)
住所:No. 49 Bat Dan Street, Cua Dong Ward, Hoan Kiem District
特徴:地元の人たちで賑わう老舗。早朝から営業しています。
ブンチャーは、ハノイを代表する郷土料理。
炭火で焼いた豚肉(豚肉パティと豚バラ肉)を、甘酸っぱいディップソース、新鮮なハーブ、米麺のブンと一緒に提供します。シソの葉とニンニクが甘酸っぱいスープとよく合い、炭火で焼かれた豚肉の香ばしさがスープに溶け出して、たまらない美味しさです。

おすすめ店:ブンチャー・ター(Bun Cha Tha)
住所:5b P. Phủ Doãn, Hàng Trống, Hoàn Kiếm, Hà Nội
特徴:2023、2024、2025年とミシュランに掲載された人気店。少し並びますが、その価値はあります。
おすすめ店:ブンチャー・ハンタン(Bun Cha Hang Than)
住所:No. 34 Hang Than Street, Nguyen Trung Truc Ward, Ba Dinh District
特徴:地元民に愛される老舗。肉の質が高く、スープの味わいが深いです。
バインミーは、フランス統治時代の影響を受けたベトナムのサンドイッチ。
カリカリのバゲットにパテ、グリルポーク、ピクルス野菜、新鮮なハーブ、唐辛子など様々な具材を詰めて作られます。ハノイ版のバインミーは、カリカリのパン、風味豊かな具材、さっぱりとしたピクルス野菜の完璧なバランスが特徴です。
おすすめ店:バインミー25(BANH MI 25)
住所:25 P. Hàng Cá, Hàng Bồ, Hoàn Kiếm, Hà Nội
特徴:ハノイで一番の有名店。店頭は大混雑で、外国人観光客に人気です。清潔感がありお洒落な店内で、SNS映えも狙えます。
おすすめ店:バインミーママ(Banh mi MAMA)
住所:54 P. Lý Quốc Sư, Hàng Trống, Hoàn Kiếm, Hà Nội
特徴:大聖堂近くのワゴンで販売。ベトナム人からの人気が高く、5,000ドンのハチミツバターバインミーも絶品です。
ブンモクトゥイは、鶏団子と筍スライスの米粉麺スープヌードル。
優しい味付けで朝ごはんに最適。つみれもスープもたまらなく美味しいと、在住者の間で評判です。車が入れない細い路地にあるので、タクシーで近くまで行って歩きましょう。営業時間がお昼までなので注意が必要です。
おすすめ店:ブンモクトゥイ(Bún mọc Thủy)
住所:10 Ng. Đào Duy Từ, Hàng Buồm, Hoàn Kiếm, Hà Nội
特徴:Foodyのアプリからデリバリーも可能です。
フォーガーグエットは、汁なし鶏フォー混ぜ麺が絶品の店。
ミシュラン掲載の実力店でありながら、ローカル感満載。早朝も深夜もやっているので、時間を気にせず訪れることができます。店内はいつも混雑していて、調理場を見ることもできます。
おすすめ店:フォーガーグエット(Phở Gà Nguyệt)
住所:5b P. Phủ Doãn, Hàng Trống, Hoàn Kiếm, Hà Nội
特徴:汁なし鶏フォー混ぜ麺が看板メニューです。

ブンボーナンボーは、ナッツも入っていて食感も楽しい混ぜ麺。
日本人は絶対好きな味。野菜もお肉も入った甘辛具沢山混ぜ麺で、改装されて外国人観光客の方も行きやすい雰囲気になりました。大忙しな大人気店です。
おすすめ店:ブンボーナンボー ボバッフオン(Bộ Bún Bò Nam Bộ Bách Phương)
住所:73-75 Hàng Điếu, Cửa Đông, Hoàn Kiếm, Hà Nội
特徴:食感が楽しく、ボリューム満点です。
ブンジュウ コーホアンは、トマト感がしっかりあるブンジュウの店。
酸味が少しあって暑い時期に最適。なんと2万ドン(約120円)という驚きの安さです。朝行った時、野菜がシャキシャキでキレイでした。ドンスアン市場から近いので、市場散策のついでに訪れるのがおすすめです。
おすすめ店:ブンジュウ コーホアン(Bún Riêu Cô Hoàn)
住所:14 P. Hàng Lược, Hàng Mã, Hoàn Kiếm, Hà Nội
特徴:赤い看板のある通路を抜けると、広い空間が広がります。
ハノイのカフェ文化は、この街の魅力を語る上で欠かせない要素です。
ハノイのカフェは内向きで、静かな時間を楽しむ場所という印象があります。古い家屋の2階や路地の奥にひっそりと構える店も多く、看板が目立たないことも珍しくありません。店内では、会話よりも沈黙が心地よく感じられ、コーヒーを飲みながら本を読む人や、ぼんやり外を眺める人がいます。
カフェザンは、1946年に創業された老舗カフェ。
エッグコーヒーの始まりとされる店で、卵と砂糖のみで作られたカプチーノのようなトロトロの泡が乗ったベトナムコーヒーが名物です。すくって食べるような粘度の高さ、卵のまろやかさとコーヒーがいい感じにフィットしていて新感覚。アイスもホットもどちらも美味しいです。
おすすめ店:カフェザン(Cafe Giang)
住所:旧市街内(詳細は現地で確認してください)
特徴:世界で2店舗しか飲めない元祖エッグコーヒー。もう一つは横浜中華街にあります。

ハイランズコーヒーは、ベトナム全土に展開する人気カフェチェーン。
ノイバイ空港にも店舗があり、出発前にバインミーやコーヒーを楽しむことができます。清潔感があり、Wi-Fiも完備されているので、旅行者にとって使いやすい店です。
おすすめ店:ハイランズコーヒー ノイバイ空港店(Highlands coffee)
住所:ノイバイ国際空港内
特徴:出発前の時間調整に最適です。
プクカフェ&バーは、24時間営業のため、夜遅くに到着した旅行者にも優しい店。
サンドイッチのような軽食から、パスタやピザのようなしっかりとした食事、ベトナム料理まであれこれ揃っています。トンズイタン通りにあり、ホテルから徒歩圏内でアクセスしやすいのも魅力です。
おすすめ店:プクカフェ&バー(Puku Cafe & Bar)
住所:16-18 P. Tống Duy Tân, Hàng Bông, Hoàn Kiếm, Hà Nội
営業時間:24時間
特徴:万が一飛行機の到着が遅れた場合でも安心です。
ミンシーは、ベトナムのプリン専門店。
ベトナム北部ではフランス語の影響でカラメンと呼ばれることが多く、南部はバインフランと呼ばれます。日本のプッチンプリンより好きという声も多く、気軽に入れる店です。プリン1個だけ注文して、店内で食べることも可能。他のココナッツ系のメニューもあります。
おすすめ店:ミンシー(Minci)
住所:5 P. Nguyễn Trường Tộ, Nguyễn Trung Trực, Ba Đình, Hà Nội
特徴:ベトナム人の方はバイクで乗り付けて、よく大量にプリン買って帰っています。
ハノイの市場では、新鮮なフルーツが豊富に揃っています。
マンゴー、ドラゴンフルーツ、ランブータンなど、日本では高価な南国フルーツが驚くほど安く手に入ります。ドンスアン市場やハンザ市場では、カットフルーツも販売されているので、食べ歩きの途中で立ち寄ってみてください。
おすすめスポット:ドンスアン市場(Đồng Xuân Market)
住所:旧市街北部
営業時間:7時~18時ぐらい(店による)
特徴:ハノイ市内最大の市場の一つ。建物周辺には生鮮食品の路上市場があり活気があります。
ハノイでの食べ歩きを最大限に楽しむために、いくつかのコツがあります。
旧市街は徒歩で回るのが基本です。
しかし、暑い日や疲れた時は、人力自転車のシクロを活用するのもアリ。ベトナムの風情を感じながら、効率よく移動できます。料金は事前に交渉しておくことが大切です。
多くの店では、朝と夜でメニューが変わります。
フォーは朝食の定番ですが、夜は営業していない店も多いです。逆に、ブンチャーは昼から夕方にかけて営業する店が多いので、訪れる時間帯を考慮してスケジュールを立てましょう。
ローカル店では、テーブルやお箸をアルコール除菌シートで拭くことをおすすめします。
個別包装のおしぼりは有料の場合が多いので、日本から除菌シートを持参すると便利です。また、テーブルのゴミは床に捨てるのが一般的なので、足元に気を付けてください。
支払いの際は、おつりをしっかり確認しましょう。
悪意がなくても、計算ミスが起こることがあります。特に、紙幣の桁が多いベトナムドンでは、注意が必要です。スマホの計算機アプリを使って、事前に金額を確認しておくと安心です。

ベトナム語メニューのみの店も多いです。
そんな時は、Google Lensを活用しましょう。スマホのカメラでメニューを撮影すると、リアルタイムで翻訳してくれます。また、欲しいものを指差しして注文するのも有効な方法です。
ハノイの食べ歩きは、単なる食事以上の体験です。
プラスチックの椅子に座り、周囲の会話を聞きながら食事をする時間は、観光というより滞在に近い感覚。地元の人たちと同じ空気を吸い、同じ味を楽しむことで、ハノイという都市の本質が見えてきます。
旧市街の細い路地を歩き、偶然見つけた店に入る。そんな予定外の出会いこそが、ハノイの食べ歩きの醍醐味です。フォー、ブンチャー、バインミーといった定番料理から、地元民が通う隠れた名店まで、この記事で紹介した12のスポットを参考に、あなただけのハノイグルメマップを作ってみてください。
ハノイは強く主張してきません。むしろ、こちらが歩み寄ることで、少しずつ姿を見せてくれます。数日滞在するだけでも、帰る頃にはハノイの静かなリズムが身体に残ります。観光が終わっても、ふとした瞬間に思い出す。その余韻こそが、ハノイという都市が持つ、最大の魅力です。
さあ、ハノイの旧市街へ。あなたの食べ歩きの冒険が、今始まります。
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